Patient Profile Navigator
ホルモン受容体陽性、HER2陰性、N0およびN1の早期乳癌患者さんのために
化学療法の上乗せ効果を、推定に基づくものから実証に基づくものへ

オンコタイプDX乳がん再発スコア®プログラムで実施する検査(以下略して
オンコタイプDXという)により患者さんが得ることができるデータ

実臨床において、医師は患者さんのために複雑な問題を検討し、重要な決定を下さねばなりません。


化学療法の上乗せ効果が得られるだろうか?
今後、5~9年のアウトカムはどうなるのだろうか?
癌の根底にある腫瘍の生物学的特性をより深く理解し、個別化された化学療法の決定ができるように、オンコタイプDX®検査を依頼すべきだろうか?

オンコタイプDX検査は、ホルモン受容体陽性、HER2陰性、N0およびN1(リンパ節転移陰性、
微小転移またはリンパ節転移1~3個)の早期乳癌患者さん
において臨床的なエビデンスを得ています。

Patient Profile Navigator は、オンコタイプDX検査がこうした重要な決定に役立つかどうかを判断する一助となる、N0およびN1の早期乳癌患者さんの臨床データを提供します。

本プログラムのご使用により、以下のことが可能となります

  • 関心のある臨床病理学的因子の選択
  • 臨床データの閲覧
  • エグザクトサイエンス株式会社の担当者への連絡
開始
患者プロファイルを選択してください
リンパ節転移状況を以下から選択してください
リンパ節転移状況
N0
N1
(1~3個)
次へ
患者プロファイル
以下の項目について、当てはまるものを選択してください
年齢
≦50歳
>50歳
腫瘍径
<1 cm
1.1-2.0 cm
2.1-3.0 cm
≥3.1 cm
グレード分類
グレード1
グレード2
グレード3
Ki-67
<10%
10-20%
20-40%
>40%
次へ
患者プロファイル
以下の項目について、当てはまるものを選択してください
閉経状態
閉経前
閉経後
グレード分類
グレード1
グレード2
グレード3
腫瘍径
T1
T2
T3
微小転移(N1mi)
微小転移あり (0.2–2.0mm)
Ki-67
<10%
10-20%
20-40%
>40%
グレード分類
グレード1
グレード2
グレード3
腫瘍径
T1
T2
T3
微小転移(N1mi)
微小転移あり (0.2–2.0mm)
Ki-67
<10%
10-20%
20-40%
>40%
次へ
Your patient profile
年齢
≦50歳

結論:50歳以下の患者

  • 再発スコア®結果の分布は、年齢によって変化しなかった。1
  • オンコタイプDX®検査を実施しない場合、50歳未満の患者では化学療法の実施率が高かったため、過剰治療につながる可能性がある。6
  • オンコタイプDX検査は、TAILORx試験およびNSABP-B20試験に基づいて、50歳以下 の患者における化学療法の上乗せ効果の推定値を提示する1-5
    • 再発スコア結果0-15:有意な化学療法の上乗せ効果なし 1-4
    • 再発スコア結果16-20:化学療法の上乗せ効果0.6%(±2.1)1-4
    • 再発スコア結果21-25:化学療法の上乗せ効果7.8%(±3.4)1-4
    • 再発スコア結果26-100:実質的な化学療法の上乗せ効果 4,5

1. Sparano et al. N Engl J Med. 2018; 2. Sparano et al. N Engl J Med 2019; 3. Sparano et al. Abstract GS1-05, General Session #1, SABCS 2022; 4. Geyer et al. npj breast cancer 2018; 5. Paik et al. J Clin Oncol. 2006; 6. Griggs J Clin Oncol 2012
年齢
>50歳

結論:50歳超の患者

  • 再発スコア®結果の分布は、年齢によって変化しなかった。1
  • オンコタイプDX®検査を実施しない場合、70歳超の患者では化学療法の実施率が低かったことから、過少治療につながる可能性があると考えられる。6
  • オンコタイプDX検査は、TAILORx試験およびNSABP-B20試験に基づき、ホルモン受容体陽性、HER2陰性、N0の早期乳癌を有する50歳超の患者における化学療法の上乗せ効果の推定値を提示する1-5
    • 再発スコア結果0~25:有意な化学療法の上乗せ効果なし1-5
    • 再発スコア結果26-100:実質的な化学療法の上乗せ効果4,5

1. Sparano et al. N Engl J Med. 2018; 2. Sparano et al. N Engl J Med 2019; 3. Sparano et al. Abstract GS1-05, General Session #1, SABCS 2022; 4. Geyer et al. npj breast cancer 2018; 5. Paik et al. J Clin Oncol. 2006; 6. Griggs J Clin Oncol 2012
腫瘍径
<1 cm

結論:腫瘍径が1cm以下の患者

  • 腫瘍径は再発スコア®結果と関連しておらず、化学療法の上乗せ効果を予測することはできなかった。1-3
  • TAILORx試験では、すべての再発スコア結果群において、1cm以下の小さな腫瘍を有する患者が一定の割合を占めていた。また、再発スコア結果26-100の患者の約14%は腫瘍径が1cm以下であり、術後化学療法の上乗せ効果が得られる可能性が示された。1-3
  • 実臨床レジストリでは、腫瘍径が1cm以下の患者の一定の割合で、再発スコア結果が26-100であった。4


1. Sparano et al. N Engl J Med. 2018; 2. Geyer et al. npj Breast Cancer 2018; 3. Paik et al. J Clin Oncol. 2006; 4. Adapted from Stemmer et al. npj Breast Cancer 2017
腫瘍径
1.1-2.0 cm

結論:腫瘍径が1.1-2.0cmの患者

  • 腫瘍径は再発スコア®結果と関連しておらず、化学療法の上乗せ効果を予測することはできなかった。1-3
  • TAILORx試験では、腫瘍径1.1-2.0cmの患者がすべての再発スコア結果群(0-25、26-100)に分布していた。再発スコア結果26-100の患者の約53%は腫瘍径が1.1-2.0cmであり、術後化学療法の上乗せ効果が得られる可能性が示された。1-3
  • 実臨床レジストリでは、再発スコア結果が0-25と26-100の両方に幅広く分布していたこと、腫瘍径が2.0cm以下の患者の一定の割合で、再発スコア結果が26-100であったことが示された。4,5


1. Sparano et al. N Engl J Med. 2018; 2. Geyer et al. npj Breast Cancer 2018; 3. Paik et al. J Clin Oncol. 2006; 4. Adapted from Stemmer et al. npj Breast Cancer 2017; 5. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd 2020
腫瘍径
2.1-3.0 cm

結論:腫瘍径が2.1-3.0cmの患者

  • 腫瘍径は再発スコア®結果と関連しておらず、化学療法の上乗せ効果を予測することはできなかった。1-3
  • TAILORx試験では、すべての再発スコア結果群(0-25、26-100)において、腫瘍径が2.1-3.0cmの患者が一定の割合を占めていた。1
  • 実臨床レジストリでは、腫瘍径が2cm超の患者のかなりの割合で再発スコア結果が0-25であり、化学療法の上乗せ効果が得られない可能性が示された。1-5



1. Sparano et al. N Engl J Med. 2018; 2. Geyer et al. npj Breast Cancer 2018; 3. Paik et al. J Clin Oncol. 2006; 4. Adapted from Stemmer et al. npj Breast Cancer 2017; 5. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd 2020
腫瘍径
≥3.1 cm

結論:腫瘍径が3.1cm以上の患者

  • 腫瘍径は再発スコア®結果と関連しておらず、化学療法の上乗せ効果を予測することはできなかった。1-3
  • TAILORx試験では、すべての再発スコア結果群(0-25、26-100)において、腫瘍径が3.1cm以上の患者が一定の割合を占めていた。1



1. Sparano et al. N Engl J Med. 2018; 2. Geyer et al. npj Breast Cancer 2018; 3. Paik et al. J Clin Oncol. 2006
グレード分類
グレード1

結論:グレード1の患者

  • 腫瘍グレードは再発スコア®結果と関連せず、化学療法の上乗せ効果を予測することはできなかった。1-3
  • TAILORx試験では、再発スコア結果26-100の患者の7%はグレード1であり、術後化学療法の上乗せ効果が得られる可能性があった。1
  • 実臨床エビデンスでは、グレード1の患者の約6%は、再発スコア結果が26-100であり、化学療法の上乗せ効果が得られる可能性があった。1-4



1. Sparano et al. N Engl J Med. 2018; 2. Geyer et al. Npj Breast Canc 2018; 3. Paik et al. J Clin Oncol. 2006; 4. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd 2020
グレード分類
グレード2

結論:グレード2の患者

  • 腫瘍グレードは再発スコア®結果と関連せず、化学療法の上乗せ効果を予測することはできなかった。1-3
  • TAILORx試験では、グレード2の患者はすべての再発スコア結果群で同等に分布していた。1
  • 実臨床エビデンスでは、グレード2の患者の約15%は再発スコア結果が26-100であり、化学療法の上乗せ効果が得られる可能性があった。1-4
  • 意思決定への影響に関する研究では、オンコタイプDX®検査によって、日常診療におけるグレード2の患者の41%で治療方針が変更され、化学療法の推奨が全体で60%低下した。5


1. Sparano et al. N Engl J Med. 2018; 2. Geyer et al. Npj Breast Canc 2018; 3. Paik et al. J Clin Oncol. 2006; 4. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd 2020; 5. Curtit E. et al, SFPM conference 2019
グレード分類
グレード3

結論:グレード3の患者

  • 腫瘍グレードは再発スコア®結果と関連せず、化学療法の上乗せ効果の予測はできなかった。1-3
  • TAILORx試験と実臨床レジストリでは、平均してグレード3の患者の58%は再発スコア結果が0-25であり、化学療法の上乗せ効果が得られない可能性があった。1-4
  • 意思決定への影響に関する研究では、オンコタイプDX®検査によって、日常診療におけるグレード3の患者の治療方針が36%で変更され、化学療法の推奨が全体で34%低下したことが示された。5



1. Sparano et al. N Engl J Med. 2018; 2. Geyer et al. Npj Breast Canc 2018; 3. Paik et al. J Clin Oncol. 2006; 4. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd 2020; 5. Curtit E. et al, SFPM conference 2019
Ki-67
<10%

結論:Ki-67が10%未満の患者

  • Ki-67は再発スコア®結果と相関せず、化学療法の上乗せ効果は予測できなかった。1-5
  • 独立した試験において、術後化学療法の相対的な治療効果はKi-67には依存しなかった。2
  • 前向きデータにおいて、Ki-67が10%未満の患者の約10例に1例は再発スコア結果が26-100であり、化学療法の上乗せ効果が得られる可能性があった。2,3
  • 実臨床エビデンスにおいて、Ki-67と再発スコア結果の不一致率は全体で45%と高いことが示された。4



1. Geyer et al. Npj Breast Canc 2018; 2. Viale et al. J Natl Cancer Inst 2008; 3. Gluz et al. J Clin Oncol. 2016; 4. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd 2020; 5. Ben-Baruch et al. St.Gallen. 2013
Ki-67
10-20%

結論:Ki-67が10-20%の患者

  • Ki-67は再発スコア®結果と相関せず、化学療法の上乗せ効果は予測できなかった。1-51-5
  • 独立した試験において、術後化学療法の相対的な治療効果はKi-67には依存しなかった。2
  • 前向きデータにおいて、Ki-67が10-19%の患者の10%超で再発スコア結果が26-100であり、術後化学療法の上乗せ効果が得られる可能性があった。2-3
  • 実臨床エビデンスにおいて、Ki-67と再発スコア結果の不一致率は全体で45%と高いことが示された。4



1. Geyer et al. Npj Breast Canc 2018; 2. Viale et al. J Natl Cancer Inst 2008; 3. Gluz et al. J Clin Oncol. 2016; 4. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd 2020; 5. Ben-Baruch et al. St.Gallen. 2013
Ki-67
20-40%

結論:Ki-67が20-40%の患者

  • Ki-67と再発スコア®結果との相関は弱く(R=0.3437)、化学療法の上乗せ効果は予測できなかった。1-5
  • 独立した試験において、術後化学療法の相対的な治療効果はKi-67には依存しなかった。2
  • 前向きデータにおいて、Ki-67が20-39%であるというだけでは、術後化学療法の上乗せ効果が得られるかが明確にならないことが示された。2,3
  • 実臨床エビデンスにおいて、Ki-67と再発スコア結果の不一致率は全体で45%と高いことが示された。4



1. Geyer et al. Npj Breast Canc 2018; 2. Viale et al. J Natl Cancer Inst 2008; 3. Gluz et al. J Clin Oncol. 2016; 4. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd 2020; 5. Ben-Baruch et al. St.Gallen. 2013
Ki-67
>40%

結論:Ki-67が40%超の患者

  • Ki-67と再発スコア®結果との相関は弱く(R=0.3437)、化学療法の上乗せ効果は予測できなかった。1-4
  • 独立した試験において、術後化学療法の相対的な治療効果はKi-67には依存しなかった。4
  • 前向きデータにおいて、Ki-67が39%超の患者の約10例に1例は再発スコア結果が0-25であり1、術後化学療法の上乗せ効果が得られない可能性があった。5
  • 実臨床エビデンスにおいて、Ki-67と再発スコア結果の不一致率は全体で45%と高いことが示された。2



1. Gluz et al. J Clin Oncol. 2016; 2. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd 2020; 3. Ben-Baruch et al. St.Gallen. 2013; 4. Viale et al. J Natl Cancer Inst 2008; 5. Geyer et al. Npj Breast Canc 2018
結論

オンコタイプDX®検査を実施しない場合、50歳未満の患者では化学療法の実施率が高く、過剰治療につながる可能性がある1


SEERレジストリのデータから、以下の点が示された1:

  • ホルモン受容体陽性、HER2陰性の早期乳癌を有する50歳未満の患者では、化学療法の実施率が高い傾向が認められた。
  • このことから、 患者の年齢が下がるにつれて、化学療法による過剰治療のリスクが高まる可能性が考えられる。2

1. Griggs J Clin Oncol. 2012; 2. Sparano et al. N Engl J Med. 2018.

TAILORx試験において、再発スコア®結果の分布は年齢層にかかわらず一貫していた1



N0 = リンパ節転移陰性

TAILORx試験の結果から、以下の点が示された1:

  • 再発スコア結果の分布が年齢によって変わらなかったことから、腫瘍の生物学的特性は年齢と相関しないことが示唆された。
  • 50歳以下の患者で化学療法の実施率が高かったことから2、検査を実施しない場合、若年患者では化学療法による過剰治療のリスクの可能性がある。

1. Sparano et al. N Engl J Med 2018; 2.Griggs J Clin Oncol 2012

オンコタイプDX®検査は、50歳以下の患者における化学療法の上乗せ効果の詳細な推定値を提供する2-5


TAILORx試験の探索的解析とNSABP B-20試験の結果から、以下の点が示唆された2-5, 注):

  • 50歳以下の患者の大部分では、化学療法の上乗せ効果が認められなかった。3
  • オンコタイプDX検査は、50歳以下の患者における化学療法の上乗せ効果を推定する。4,5, 注)
  • TAILORx試験の12年データでは、再発スコア結果16-20で臨床的リスクが高リスク、または臨床的リスクにかかわらず再発スコア結果21-25であった50歳以下の患者において、化学療法の上乗せ効果が示された。5, 注)
  • より詳細には、本年齢層別解析から、以下の点が示された。
    • 再発スコア結果0-15:有意な化学療法の上乗せ効果なし1-5
    • 再発スコア結果16-20:化学療法の上乗せ効果0.6%(±2.1)3-5, 注)
    • 再発スコア結果21-25:化学療法の上乗せ効果7.8%(±3.4)3-5, 注)
    • 再発スコア結果26-100:実質的な化学療法の上乗せ効果1,2

1. Paik et al. J Clin Oncol. 2006; 2. Geyer et al. npj breast cancer 2018; 3. Sparano et al. N Engl J Med. 2018; 4. Sparano et al. N Engl J Med 2019; 5. Sparano et al. Abstract GS1-05, General Session #1, SABCS 2022 注)このデータは論文化されていないため将来的に変更される可能性があります

オンコタイプDX®検査を実施しない場合、70歳超の患者では化学療法の実施率が低く、過少治療につながる可能性がある1


SEERレジストリのデータから、以下の点が示された1

  • ホルモン受容体陽性、HER2陰性の早期乳癌を有する高齢患者では、化学療法の実施率が低い傾向が認められた。
  • このことから、患者の年齢とともに化学療法による過少治療の可能性が高まることが考えられる。

1. Griggs J Clin Oncol 2012

TAILORx試験において、再発スコア®結果の分布は 年齢層にかかわらず一貫していた1


TAILORx試験の結果から、以下の点が示された1

  • 再発スコア結果の分布が年齢によって変わらなかったことから、腫瘍の生物学的特性は年齢と相関しないことが示唆された。
  • 50歳超の患者の約15%は再発スコア結果が26-100であり、化学療法の上乗せ効果が得られる可能性がある。

1. Sparano et al. N Engl J Med 2018

オンコタイプDX®検査は、化学療法の上乗せ効果の推定値を提供する1-5


TAILORx試験の探索的解析とNSABP B-20試験の結果から、以下の点が示唆された1-5, 注)

  • 50歳超の患者の大部分では、化学療法の上乗せ効果が認められなかった。3
  • オンコタイプDX検査は、年齢と臨床リスク群別の化学療法の上乗せ効果の推定値を提供する。1-5, 注)
  • 本年齢層別解析から、以下の点が示された。
    • 再発スコア結果0-25:有意な化学療法の上乗せ効果なし1-5, 注)
    • 再発スコア結果26-100:実質的な化学療法の上乗せ効果1,2

1. Paik et al. J Clin Oncol. 2006; 2. Geyer et al. npj breast cancer 2018; 3. Sparano et al. N Engl J Med. 2018; 4. Sparano et al. N Engl J Med 2019; 5. Sparano et al. Abstract GS1-05, General Session #1, SABCS 2022 注)このデータは論文化されていないため将来的に変更される可能性があります。

腫瘍径は再発スコア®結果を予測しなかった1


TAILORx試験から、以下の点が示された1:

  • 腫瘍径は再発スコア結果と関連していなかった。
  • すべての再発スコア結果群において、1cm以下の小さな腫瘍を有する患者が一定の割合を占めていた。
  • 再発スコア結果26-100の患者の14%は腫瘍径が1cm以下であり、術後化学療法の上乗せ効果が得られる可能性があった。

1. Sparano et al. N Engl J Med. 2018

TAILORx試験において、化学療法と腫瘍径の間に有意な交互作用は認められなかった1


TAILORx試験の結果から、以下の点が示された1:

  • 再発スコア結果11-25の患者において、化学療法と腫瘍径の間に統計学的に有意な交互作用は認められなかった。

1. Sparano et al. N Engl J Med. 2018

実臨床レジストリでは、1cm以下の小さな腫瘍を含む腫瘍径グループそれぞれにおいて、再発スコア®結果が幅広く分布していることが示された1


実臨床エビデンスであるCLALITレジストリから、以下の点が示された1:

  • 腫瘍径は再発スコア結果と関連しておらず1、この結果はTAILORx試験の結果と一致した。2
  • 腫瘍径は再発スコア結果を予測しなかった。1,2
  • 腫瘍径が1cm以下の患者の一定の割合で再発スコア結果が26-100であり1、化学療法の上乗せ効果が得られる可能性があった。2

1. Adapted from Stemmer et al. npj Breast Cancer 2017; 2. Sparano et al. N Engl J Med. 2018

実臨床において、臨床病理学的因子のみでは再発スコア®結果を予測できなかった1


ドイツの日常診療におけるレトロスペクティブ解析から、以下の点が示された1:

  • 腫瘍径は再発スコア結果を予測しなかった。1
  • 腫瘍径にかかわらず、再発スコア結果26-100の患者が一定の割合を占めていた。1
  • 腫瘍径が小さい患者のかなりの数で再発スコア結果が26-100であり1、化学療法の上乗せ効果が得られる可能性があった。2,3

1. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd 2020; 2. Paik et al. J Clin Oncol. 2006; 3. Geyer et al. npj Breast Cancer 2018

腫瘍径は再発スコア®結果を予測しなかった1


TAILORx試験から、以下の点が示された1:

  • 腫瘍径は再発スコア結果と関連していなかった。
  • すべての再発スコア結果群において、腫瘍径が1.1-2.0cmの患者が一定の割合を占めていた。
  • 再発スコア結果26-100の患者の53%は腫瘍径が1.1-2.0cmであり、術後化学療法の上乗せ効果が得られる可能性があった。

1. Sparano et al. N Engl J Med. 2018

TAILORx試験において、化学療法と腫瘍径の間に 有意な交互作用は認められなかった1


TAILORx試験の結果から、以下の点が示された1:

  • 再発スコア結果11-25の患者において、化学療法と腫瘍径の間に統計学的に有意な交互作用は認められなかった。

1. Sparano et al. N Engl J Med. 2018

実臨床レジストリでは、各腫瘍径グループに 再発スコア®結果が幅広く分布していることが示された1


実臨床エビデンスであるCLALITレジストリから、以下の点が示された1:

  • 腫瘍径は再発スコア結果と関連しておらず1、この結果はTAILORx試験の結果と一致した。2
  • 腫瘍径は再発スコア結果を予測しなかった。1,2
  • 腫瘍径が1cm超かつ2cm以下の患者の分布は、再発スコア結果0-25と26-100の両方にかなりの割合で認められた。

1. Adapted from Stemmer et al. npj Breast Cancer 2017; 2. Sparano et al. N Engl J Med. 2018

実臨床において、臨床病理学的因子のみでは再発スコア®結果を予測できなかった1


ドイツの日常診療におけるレトロスペクティブ解析から、以下の点が示された1:

  • 腫瘍径は再発スコア結果を予測しなかった。1
  • 腫瘍径が2cm以下の患者の一定の割合で再発スコア結果が26-100であり1、化学療法の上乗せ効果が得られる可能性があった。2,3

1. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd 2020; 2. Paik et al. J Clin Oncol. 2006; 3. Geyer et al. npj Breast Cancer 2018

腫瘍径は再発スコア®結果を予測しなかった1


TAILORx試験から、以下の点が示された1:

  • 腫瘍径は再発スコア結果と関連していなかった。
  • すべての再発スコア結果群において、腫瘍径が2.1-3.0cmの患者が一定の割合を占めていた。

1. Sparano et al. N Engl J Med. 2018

TAILORx試験において、化学療法と腫瘍径の間に 有意な交互作用は認められなかった1


TAILORx試験の結果から、以下の点が示された1:

  • 再発スコア結果11-25の患者において、化学療法と腫瘍径の間に統計学的に有意な交互作用は認められなかった。

1. Sparano et al. N Engl J Med. 2018

実臨床レジストリでは、腫瘍径グループそれぞれにおいて 再発スコア®結果が幅広く分布していることが示された1


実臨床エビデンスであるCLALITレジストリから、以下の点が示された1:

  • 腫瘍径は再発スコア結果と関連しておらず1、この結果はTAILORx試験の結果と一致した。2
  • 腫瘍径が2cm超の患者のかなりの割合で再発スコア結果が0-25であり1、化学療法の上乗せ効果が得られない可能性があった。2

1. Adapted from Stemmer et al. npj Breast Cancer 2017; 2. Sparano et al. N Engl J Med. 2018

実臨床において、臨床病理学的因子のみでは再発スコア®結果を予測できなかった1


ドイツの日常診療におけるレトロスペクティブ解析から、以下の点が示された1:

  • 腫瘍径は再発スコア結果を予測しなかった。1,2
  • 腫瘍径が2-5cmの患者のかなりの割合で再発スコア結果が0-25であり1、化学療法の上乗せ効果が得られない可能性があった。2

1. WalterらGeburtshilfe Frauenheilkd 2020; 2.Sparano et al. N Engl J Med. 2018

腫瘍径は再発スコア®結果を予測しなかった1


TAILORx試験から、以下の点が示された1:

  • すべての再発スコア結果群において、腫瘍径が3.1cm以上の患者が一定の割合を占めていた。

1. Sparano et al. N Engl J Med. 2018

実臨床レジストリでは、腫瘍径グループそれぞれにおいて 再発スコア®結果が幅広く分布していることが示された1


実臨床エビデンスであるCLALITレジストリから、以下の点が示された1:

  • 腫瘍径は再発スコア結果と関連しておらず1、この結果はTAILORx試験の結果と一致した。2
  • 腫瘍径は再発スコア結果を予測しなかった。1,2
  • 腫瘍径が12cm超の患者のかなりの割合で再発スコア結果が0-25であり1、化学療法の上乗せ効果が得られない可能性があった。2

1. Adapted from Stemmer et al. npj Breast Cancer 2017; 2. Sparano et al. N Engl J Med. 2018

実臨床において、臨床病理学的因子のみでは再発スコア®結果を予測できなかった1


ドイツの日常診療におけるレトロスペクティブ解析から、以下の点が示された1:

  • 腫瘍径は再発スコア結果を予測しなかった。1,2
  • 腫瘍径が5cm超の患者のかなりの割合で再発スコア結果が0-25であり1、術後化学療法の上乗せ効果が得られない可能性があった。2

1. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd 2020.; 2. Sparano et al. N Engl J Med. 2018

腫瘍グレードは再発スコア®結果を予測しなかった1


TAILORx試験から、以下の点が示された1:

  • 再発スコア結果26-100の患者の7%はグレード1であり、術後化学療法の上乗せ効果が得られる可能性があった。

1. Sparano et al. N Engl J Med. 2018.

腫瘍グレードは化学療法の上乗せ効果を予測しなかった1


TAILORx試験の結果から、以下の点が示された1:

  • 再発スコア結果11-25の患者では、化学療法と腫瘍グレードの間に統計学的に有意な交互作用は認められなかった。

1. Sparano et al. N Engl J Med 2018

実臨床において、臨床病理学的因子だけでは再発スコア®結果を予測できなかった1


ドイツの日常診療におけるレトロスペクティブ解析から、以下の点が示された1:

  • 腫瘍グレードは再発スコア結果を予測しなかった。1
  • 人数は少ないものの、グレード1の患者の約6%が再発スコア結果26-100であり、化学療法の上乗せ効果が得られる可能性があった。3,4

1. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd 2020.; 2. Sparano et al. N Engl J Med. 2018; 3. Paik et al. J Clin Oncol. 2006; 4. Geyer et al. npj Breast Cancer 2018

腫瘍グレードは再発スコア®結果を予測しなかった1


TAILORx試験から、以下の点が示された1:

  • グレード2の患者は、すべての再発スコア結果群でほぼ均等に分布していた。
  • 腫瘍グレードが2であるというだけでは再発スコア結果を予測できなかったことから、化学療法の上乗せ効果を予測することはできない。

1. Sparano et al. N Engl J Med. 2018;

腫瘍グレードは化学療法の上乗せ効果を予測しなかった1


TAILORx試験の結果から、以下の点が示された1:

  • 再発スコア結果11-25の患者では、化学療法と腫瘍グレードの間に統計学的に有意な交互作用は認められなかった。

1. Sparano et al. N Engl J Med 2018

実臨床において、臨床病理学的因子だけでは再発スコア®結果を予測しなかった1


ドイツの日常診療におけるレトロスペクティブ解析から、以下の点が示された1:

  • 腫瘍グレードは再発スコア結果を予測しなかった。1
  • 再発スコア結果はグレード2の患者の分類に役立ち、多くの患者で化学療法を省略できる可能性がある。1,2
  • グレード2の患者の約15%は再発スコア結果が26-100であり、化学療法の上乗せ効果が得られる可能性があった。3,4

1. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd 2020.; 2. Sparano et al. N Engl J Med. 2018; 3. Paik et al. J Clin Oncol. 2006; 4. Geyer et al. npj Breast Cancer 2018

日常診療におけるオンコタイプDX®検査前後の治療の変化a,1


フランスの意思決定への影響試験において、グレード2の患者を対象としたサブグループ解析から、以下の点が示された1:

  • 実臨床でグレード2の患者にオンコタイプDX検査を実施したことにより、化学療法の推奨が全体で60%低下した。
  • 当初は内分泌療法が推奨されたグレード2の患者(全体の40%)のうち、13%(19例)が再発スコア結果をもとに化学内分泌療法に変更された。
  • 当初は化学内分泌療法が推奨されたグレード2の患者(全体の60%)のうち、69%(156例)が再発スコア結果をもとに内分泌療法単独に変更された。


PONDxフランス研究におけるグレード2の患者のサブグループ解析
TAILORX試験の結果公表前の フランスの49施設におけるホルモン受容体陽性/HER2陰性患者(N=432)a,1

サブグループの患者背景については、次のスライドを参照。


1. Curtit E. et al, SFPM conference 2019

グレード2のサブグループの患者背景1
n %
年齢 <35
35-50
50-70
>70
5
124
261
42
1
29
60
10
性別 女性
男性
431
1
100
0
腫瘍径 <1cm
1-2 cm
2.1-5 cm
>5 cm
0
288
144
0
0
67
33
0
腫瘍
グレード
グレード1
グレード2
グレード3
0
432
0
0
100
0
再発スコア®結果 0-25
26-100
ND
369
59
4
85.4
13.7
0.9

1. Curtit E. et al, The Breast. 2019.

腫瘍グレードは再発スコア®結果を予測しなかった1


TAILORx試験から、以下の点が示された1:

  • グレード3の患者は、すべての再発スコア結果群に分布していた。
  • グレード3の患者のかなりの割合で再発スコア結果が0-25であり、化学療法の上乗せ効果が得られない可能性があった。

1. Sparano et al. N Engl J Med. 2018

グレード3の患者の大部分では再発スコア®結果が低く、 化学療法の上乗せ効果が得られない可能性があった1-2


TAILORx試験1と実臨床エビデンスであるCLALITレジストリ2のデータから、以下の点が示された

  • TAILORx試験では、グレード3の患者1,676例(全体の17%)のうち、59%で再発スコア結果が0-25であった。1
  • CLALITレジストリでは、グレード3の患者のうち、57%で再発スコア結果が0-25であった。2

1. Sparano et al. N Engl J Med. 2018; 2.Stemmer S et al npj Breast Cancer 2019

実臨床において、臨床病理学的因子だけでは再発スコア®結果を予測できなかった1


ドイツの日常診療におけるレトロスペクティブ解析から、以下の点が示された1:

  • 実臨床エビデンスによって、腫瘍グレードは再発スコア結果を予測しないことが示された。1
  • グレード3の患者の大部分は、再発スコア結果が0-25であり1、術後化学療法の上乗せ効果が得られない可能性があった。2

1. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd 2020; 2. Sparano et al. N Engl J Med. 2018

オンコタイプDX®検査は、グレード3の患者における化学療法の必要性についての情報を提供するa,1


フランスの意思決定への影響試験において、グレード3の患者を対象としたサブグループ解析から、以下の点が示された1:

  • 再発スコア結果を受け取る前、臨床医はグレード3の患者の大部分(87%)に化学療法を推奨していた。
  • 再発スコア結果をもとに化学療法の推奨が全体で34%低下した。
  • 化学内分泌療法から内分泌療法単独へと、38%の患者に化学療法を省略するよう推奨治療が変更された。
  • 当初は内分泌療法単独が推奨された患者のうち、6例(30%)が化学内分泌療法に変更された。


PONDxフランス研究におけるグレード3の患者のサブグループ解析:
TAILORX試験の結果公表前の フランスの49施設におけるホルモン受容体陽性/HER2陰性患者(N=157)a,1

サブグループについては、次のスライドを参照。


1. Curtit et al., The Breast 2019

グレード3のサブグループの患者背景1
n %
年齢 <35
35-50
50-70
>70
1
27
98
31
1
17
62
20
性別 女性
男性
157
0
100
0
腫瘍径 <1cm
1-2cm
2.1-5cm
>5cm
14
92
50
2
9
59
32
1
グレード
分類
グレード1
グレード2
グレード3
0
0
157
0
0
100
再発スコア® 結果 <18
18-30
>30
46
69
42
29
44
27

1. 1. Curtit E. et al, The Breast. 2019;

Ki-67の状態は術後化学療法の上乗せ効果を予測しなかった1



IBCSGが実施した2つの独立した試験から、以下の点が示された1:

  • 相対的な治療効果は、Ki-67には依存しなかった。

1. Viale et al. J Natl Cancer Inst 2008

前向きデータにおいて、Ki-67のすべての範囲にわたって再発スコア®結果が分布していることが示された1


WSGが実施したドイツの前向きPlanB試験では、Ki-67の発現が中央判定された。1

その結果から、以下の点が示された

  • 中央判定されたKi-67と、再発スコア結果との相関は弱い~中程度であった。1
  • Ki-67が10%未満の患者の約10例に1例は、再発スコア結果が26-100であり1、術後化学療法の上乗せ効果が得られる可能性があった。2,3

1. Adapted from Gluz et al. J Clin Oncol. 2016; 2. Paik et al. J Clin Oncol. 2006; 3. Geyer et al. npj Breast Cancer 2018

実臨床におけるKi-67と再発スコア®結果の比較1


ドイツの日常診療におけるレトロスペクティブ解析から、以下の点が示された1:

  • Ki-67(カットオフ値20%)と再発スコア結果(カットオフ値25)の不一致率は、全体で45%と高いことが示された
  • Ki-67が10%以下の患者の一定の割合で、再発スコア結果が26-100であり1、術後化学療法の上乗せ効果が得られる可能性があった2,3

1. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd 2020; 2. Paik et al. J Clin Oncol. 2006; 3. Geyer et al. npj Breast Cancer 2018

Ki-67の状態は術後化学療法の上乗せ効果を予測しなかった1



IBCSGが実施した2つの独立した試験から、以下の点が示された1:

  • 相対的な治療効果は、Ki-67には依存しなかった。

1. Viale et al. J Natl Cancer Inst 2008

前向きデータにおいて、Ki-67のすべての範囲にわたって再発スコア®結果が分布していることが示された1


WSGが実施したドイツの前向きPlanB試験では、Ki-67の発現が中央判定された。1:

その結果から、以下の点が示された1

  • 中央判定されたKi-67と、再発スコア結果との相関は弱い~中程度であった。1
  • Ki-67が10-19%の患者の10%超は、再発スコア結果が26-100であり1、術後化学療法の上乗せ効果が得られる可能性があった。2,3

1. Adapted from Gluz et al. J Clin Oncol. 2016; 2. Paik et al. J Clin Oncol. 2006; 3. Geyer et al. npj Breast Cancer 2018

実臨床におけるKi-67と再発スコア®結果の比較1


ドイツの日常診療におけるレトロスペクティブ解析から、以下の点が示された1:

  • Ki-67(カットオフ値20%)と再発スコア結果(カットオフ値25)の不一致率は、全体で45%と高いことが示された。
  • Ki-67が10-20%の患者の一定の割合で、再発スコア結果が26-100であり1、術後化学療法の上乗せ効果が得られる可能性があった。2,3

1. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd 2020; 2. Paik et al. J Clin Oncol. 2006; 3. Geyer et al. npj Breast Cancer 2018

Ki-67の状態は術後化学療法の上乗せ効果を予測しなかった1



IBCSGが実施した2つの独立した試験から、以下の点が示された1:

  • 相対的な治療効果は、Ki-67には依存しなかった。

1. Viale et al. J Natl Cancer Inst 2008

前向きデータにおいて、Ki-67のすべての範囲にわたって再発スコア®結果が分布していることが示された1


WSGが実施したドイツの前向きPlanB試験では、Ki-67の発現が中央判定された。1:

その結果から、以下の点が示された1

  • 中央判定されたKi-67と、再発スコア結果との相関は弱い~中程度であった。1
  • Ki-67が20-39%であるというだけでは、術後化学療法の上乗せ効果が得られるかが明確にならない。

1. Adapted from Gluz et al. J Clin Oncol. 2016

再発スコア®結果とKi-67の関係1


実臨床エビデンスであるCLALITレジストリから、以下の点が示唆された1

  • Ki-67と再発スコア結果の相関は弱い~中程度であった。
  • Ki-67が20-40%の患者の一定の割合で、再発スコア結果が0-25であった。

1. Ben-Baruch et al. St.Gallen. 2013

実臨床において、Ki-67は再発スコア®結果を予測しなかった1


ドイツの日常診療におけるレトロスペクティブ解析から、以下の点が示された1:

  • Ki-67と再発スコア結果との相関は、弱い~中程度であった。
  • Ki-67が20%以上の患者の大部分で再発スコア結果が0-25であり1、術後化学療法の上乗せ効果が得られない可能性があった。2

1. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd 2020.; 2. Sparano et al. N Engl J Med. 2018

Ki-67の状態は術後化学療法の上乗せ効果を予測しなかった1



IBCSGが実施した2つの独立した試験から、以下の点が示された1:

  • 相対的な治療効果は、Ki-67には依存しなかった。

1. Viale et al. J Natl Cancer Inst 2008

前向きデータにおいて、再発スコア®結果がKi-67のすべての範囲にわたって分布していることが示された1


WSGが実施したドイツの前向きPlanB試験では、Ki-67の発現が中央判定された1:

その結果から、以下の点が示された

  • 中央判定されたKi-67と、再発スコア結果との相関は弱い~中程度であった。1
  • Ki-67が39%超の患者の約10例に1例は、再発スコア結果が0-25であり1、術後化学療法の上乗せ効果が得られない可能性があった。2

1. Adapted from Gluz et al. J Clin Oncol. 2016; 2. Sparano et al. N Engl J Med. 2018

実臨床におけるKi-67と再発スコア®結果の比較1


ドイツの日常診療におけるレトロスペクティブ解析から、以下の点が示された1:

  • Ki-67(カットオフ値20%)と再発スコア結果(カットオフ値25)の不一致率は、全体で45%と高かった。
  • Ki-67が40%超の患者の一定の割合で再発スコア結果が0-25であり1、術後化学療法の上乗せ効果が得られない可能性があった。2

1. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd 2020; 2. Sparano et al. N Engl J Med. 2018

Your patient profile
閉経状態
閉経前
  • RxPONDER試験の結果は、リンパ節転移陽性患者に対するSWOG-8814試験の結果を裏付け、閉経前患者おける化学療法上乗せ 効果についての知見を提供するものであった。1-3, 注
  • RxPONDER試験では、リンパ節転移陽性(1~3個)で再発スコア®結果0-25の閉経前患者の5年無遠隔再発率において、2.4% の化学療法の上乗せ効果が認められることが示された。1,3, 注
    • 化学療法の上乗せ効果が化学療法単独によるものか、卵巣機能抑制あるいは両者によるものであるかは不明である。1,3, 注
    • 閉経前患者では、定期的な月経がないことが無浸潤疾患生存期間の改善と関連していた。4, 注
  • オンコタイプDX検査は、RxPONDER試験の結果に基づき閉経前患者における化学療法の上乗せ効果の推定値を提供する。
    • 再発スコア結果0-13:化学療法の上乗せ効果 約2.3%1,3, 注
    • 再発スコア結果14-25:化学療法の上乗せ効果 約2.8%1,3, 注
    • 再発スコア結果26-100:実質的な化学療法の上乗せ効果*
  • 最新のNCCNガイドラインにおいて、オンコタイプDX検査は、ホルモン受容体陽性、 HER2陰性、リンパ節転移陽性(1~3個) および病理学的に評価された微小転移(pN1mi)の閉経前乳癌患者の予後の評価と患者・医師による意思決定の際に用いること を考慮するとされている。5

  • * 再発スコア結果26-100の閉経前N1患者における化学療法の上乗せ効果は、無作為化試験で正式に評価されていない。RxPONDER試験では、再発スコア結果0-13および14-25の患者において化学療法の有意な上乗せ効果が認められており、再発スコア結果26-100の患者においても 認められると推測される。


    1. Kalinsky et al. N Engl J Med. 2021.; 2. Albain et al. Lancet Oncol. 2010.; 3. Kalinsky et al. SABCS 2021. ;注:このデータは論文化されていないため将来的に変更される可能性があります。 4. Kalinsky et al. SABCS 2021 GS2-07 注:このデータは論文化されていないため将来的に変更される可能性があります。 5. NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines®) for Breast Cancer V4.2023.
グレード分類
グレード1

結論 - グレード1の閉経前患者

  • 全体として、腫瘍グレードは再発スコア®結果と関連せず、化学療法の上乗せ効果を予測することはできなかった。1-3
  • RxPONDER試験では、グレード1で再発スコア結果0ー25の閉経前患者において、いくらかの化学療法の上乗せ効果が認められた。4



1. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd. 2020; 2. Stemmer et al NPJ Breast Cancer 2017, Supplementary Fig. S2.c; 3. Albain et al Lancet Oncology 2010; 4. Kalinisky et al NEJM 2021
グレード分類
グレード2

結論 – グレード2の閉経前患者

  • 全体として、グレード分類は再発スコア®結果と関連せず、化学療法の上乗せ効果を予測することはできなかった。1,2
  • RxPONDER試験では、グレード2で再発スコア結果0ー25の閉経前患者において、化学療法の上乗せ効果が認められた。2
  • 実臨床レジストリでは、グレード2でリンパ節転移陽性の患者の一定の割合で、再発スコア結果が低いことが確認された。3
  • RxPONDER試験の結果公表前に実施された意思決定への影響試験には、グレード2の患者が含まれており、オンコタイプDX®検査によって日常診療における治療の推奨が50.2%で変更され、化学療法の推奨が全体で60.4%低下したことが示された。4



1. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd. 2020; 2. Kalinisky et al NEJM 2021; 3. Stemmer et al NPJ Breast Cancer 2017, Supplementary Fig. S2.c.; 4 Battisti et al, St Gallen International conference 2019, P007
グレード分類
グレード3

結論 - グレード3の閉経前患者

  • 全体として、グレード分類は再発スコア®結果と関連せず、化学療法の上乗せ効果を予測することはできなかった。1-5
  • RxPONDER試験では、グレード3で再発スコア結果0ー25の閉経前患者において、化学療法の上乗せ効果が認められた。2
  • 実臨床レジストリでは、グレード3でリンパ節転移陽性の患者の一定の割合で、再発スコア結果が低いことが確認された。1,3-5



1. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd. 2020; 2. Kalinisky et al NEJM 2021; 3. Stemmer et al NPJ Breast Cancer 2017, Supplementary Fig. S2.c; 4. Petkov et al npj BreastCancer 2016.; 5. Iorgulescu et al. JCO Precis Oncol 2019
腫瘍径
T1

結論 – 腫瘍径がT1の閉経前患者

  • 全体として、腫瘍径は再発スコア®結果と関連せず、化学療法の上乗せ効果を予測することはできなかった。1-3
  • RxPONDER試験では、腫瘍径がT1で再発スコア結果0-25の閉経前患者において化学療法の上乗せ効果が認められた。2
  • 実臨床エビデンスであるSEERレジストリでは、腫瘍径が2cm以下でグレード3のリンパ節転移陽性(1~3個)患者の一定の割合で、再発スコア結果が低いことが確認された。3



1. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd. 2020; 2. Kalinisky et al NEJM 2021; 3. Petkov et al. npj BreastCancer 2016
腫瘍径
T2

結論 – 腫瘍径がT2またはT3の閉経前患者

  • 全体として、腫瘍径は再発スコア®結果と関連せず、化学療法の上乗せ効果を予測することはできなかった。1,2
  • RxPONDER試験では、腫瘍径がT2またはT3で再発スコア結果0ー25の閉経前患者において、化学療法の上乗せ効果が認められた。2
  • 実臨床レジストリでは、腫瘍径が2cm超のリンパ節転移陽性の患者の一定の割合で、再発スコア結果が低いことが確認された。3,4
  • RxPONDER試験の結果公表前に実施された意思決定への影響試験には、腫瘍径がT2またはT3の患者が含まれており、オンコタイプDX®検査によって日常診療における治療の推奨が50.2%で変更され、化学療法の推奨が全体で60.4%低下したことが示された。5



1. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd. 2020; 2. Kalinisky et al NEJM 2021 3. Petkov et al npj BreastCancer 2016 4. Stemmer et al NPJ Breast Cancer 2017, Supplementary Fig. S2.c 5. Battisti et al, St Gallen International conference 2019, P007
腫瘍径
T3

結論 – 腫瘍径がT2またはT3の閉経前患者

  • 全体として、腫瘍径は再発スコア®結果と関連せず、化学療法の上乗せ効果を予測することはできなかった。1,2
  • RxPONDER試験では、腫瘍径がT2またはT3で再発スコア結果0ー25の閉経前患者において、化学療法の上乗せ効果が認められた。2
  • 実臨床レジストリでは、腫瘍径が2cm超のリンパ節転移陽性の患者の一定の割合で、再発スコア結果が低いことが確認された。3,4
  • RxPONDER試験の結果公表前に実施された意思決定への影響試験には、腫瘍径がT2またはT3の患者が含まれており、オンコタイプDX®検査によって日常診療における治療の推奨が50.2%で変更され、化学療法の推奨が全体で60.4%低下したことが示された。5



1. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd. 2020; 2. Kalinisky et al NEJM 2021 3. Petkov et al npj BreastCancer 2016 4. Stemmer et al NPJ Breast Cancer 2017, Supplementary Fig. S2.c 5. Battisti et al, St Gallen International conference 2019, P007
微小転移(N1mi)
微小転移あり (0.2–2.0mm)

結論 - 微小転移(N1mi)の閉経前患者

  • 病理学的に評価された微小転移(pN1mi)におけるリンパ節転移状況は、腫瘍の生物学的特性を予測できない。1
  • RxPONDER試験の事後解析では、微小転移(N1mi)がある再発スコア®結果0-25の閉経前患者において、内分泌療法に化学療法を追加することにより上乗せ効果が認めらることが示されたが、イベント数は限られていた(22イベント)。2
  • 実臨床レジストリでは、微小転移(N1mi)がある患者の一定の割合で、再発スコア結果が低かったことが確認された。 3
  • NCCN乳癌ガイドラインでは、ホルモン受容体陽性、HER2陰性で、病理学的に評価された微小転移(pN1mi)およびリンパ節転移陽性(1~3個)の閉経前患者の予後を評価するために、オンコタイプDX®検査を考慮するとしている。4
  •  



1. Bello et al Ann. Surgical Oncol. 2018 2. Kalinisky et al NEJM 2021 3. Stemmer et al npj Breast 2017 4. NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines®) for Breast Cancer V.4.2023.
Ki-67
<10%

結論:Ki-67が10%未満の患者

  • Ki-67は再発スコア®結果と相関せず、化学療法の上乗せ効果は予測できなかった。1-5
  • 独立した試験において、術後化学療法の相対的な治療効果はKi-67には依存しなかった。2
  • 前向きデータにおいて、Ki-67が10%未満の患者の約10例に1例は再発スコア結果が26-100であり、化学療法の上乗せ効果が得られる可能性があった。2,3
  • 実臨床エビデンスにおいて、Ki-67と再発スコア結果の不一致率は全体で45%と高いことが示された。4



1. Geyer et al. Npj Breast Canc 2018; 2. Viale et al. J Natl Cancer Inst 2008; 3. Gluz et al. J Clin Oncol. 2016; 4. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd 2020; 5. Ben-Baruch et al. St.Gallen. 2013
Ki-67
10-20%

結論:Ki-67が10-20%の患者

  • Ki-67は再発スコア®結果と相関せず、化学療法の上乗せ効果は予測できなかった。1-51-5
  • 独立した試験において、術後化学療法の相対的な治療効果はKi-67には依存しなかった。2
  • 前向きデータにおいて、Ki-67が10-19%の患者の10%超で再発スコア結果が26-100であり、術後化学療法の上乗せ効果が得られる可能性があった。2-3
  • 実臨床エビデンスにおいて、Ki-67と再発スコア結果の不一致率は全体で45%と高いことが示された。4



1. Geyer et al. Npj Breast Canc 2018; 2. Viale et al. J Natl Cancer Inst 2008; 3. Gluz et al. J Clin Oncol. 2016; 4. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd 2020; 5. Ben-Baruch et al. St.Gallen. 2013
Ki-67
20-40%

結論:Ki-67が20-40%の患者

  • Ki-67と再発スコア®結果との相関は弱く(R=0.3437)、化学療法の上乗せ効果は予測できなかった。1-5
  • 独立した試験において、術後化学療法の相対的な治療効果はKi-67には依存しなかった。2
  • 前向きデータにおいて、Ki-67が20-39%であるというだけでは、術後化学療法の上乗せ効果が得られるかが明確にならないことが示された。2,3
  • 実臨床エビデンスにおいて、Ki-67と再発スコア結果の不一致率は全体で45%と高いことが示された。4



1. Geyer et al. Npj Breast Canc 2018; 2. Viale et al. J Natl Cancer Inst 2008; 3. Gluz et al. J Clin Oncol. 2016; 4. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd 2020; 5. Ben-Baruch et al. St.Gallen. 2013
Ki-67
>40%

結論:Ki-67が40%超の患者

  • Ki-67と再発スコア®結果との相関は弱く(R=0.3437)、化学療法の上乗せ効果は予測できなかった。1-4
  • 独立した試験において、術後化学療法の相対的な治療効果はKi-67には依存しなかった。4
  • 前向きデータにおいて、Ki-67が39%超の患者の約10例に1例は再発スコア結果が0-25であり1、術後化学療法の上乗せ効果が得られない可能性があった。5
  • 実臨床エビデンスにおいて、Ki-67と再発スコア結果の不一致率は全体で45%と高いことが示された。2



1. Gluz et al. J Clin Oncol. 2016; 2. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd 2020; 3. Ben-Baruch et al. St.Gallen. 2013; 4. Viale et al. J Natl Cancer Inst 2008; 5. Geyer et al. Npj Breast Canc 2018
閉経状態
閉経後

結論 - リンパ節転移陽性(1~3個)の閉経後患者

  • RxPONDER試験の結果は、オンコタイプDX®検査がリンパ節転移陽性(1~3個)の患者における化学療法の上乗せ効果を予測するとした、SWOG-8814試験の結果を裏付けるものであった。1-3, 注
  • いずれの試験においても、オンコタイプDX検査に基づき治療方針を決定することにより、ホルモン受容体陽性、HER2陰性、リンパ節転移陽性(1~3個)の閉経後早期乳癌患者の一定の割合で、化学療法を回避できる可能性が示された。1-3, 注
  • RxPONDER試験の結果から、リンパ節転移陽性(1~3個)で再発スコア結果0-25の閉経後患者は、臨床病理学的因子にかかわらず術後化学療法を回避できることが確認された。1-3, 注
  • 最新のNCCNガイドラインにおいて、オンコタイプDX検査は、ホルモン受容体陽性、 HER2陰性、リンパ節転移陽性(1~3個)および病理学的に評価された微小転移(pN1mi)の閉経後早期乳癌患者に対する「preferred」検査に分類されている4



1. Kalinsky et al. N Engl J Med. 2021.; 2. Albain et al. Lancet Oncol. 2010.; 3. Kalinsky et al. SABCS 2021. 注:このデータは論文化されていないため将来的に変更される可能性があります. 4. NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines®) for Breast Cancer V4.2023.
グレード分類
グレード1

結論 – グレード1の閉経後患者

  • 腫瘍グレードは再発スコア®結果と関連せず、化学療法の上乗せ効果を予測することはできなかった。1-3
  • RxPONDER試験では、グレード1で再発スコア結果0-25の閉経後患者において、化学療法の上乗せ効果が得られないことが示された。3
  • 実臨床エビデンスでは、グレード1の患者の約6%は再発スコア結果が26-100であり1、化学療法の上乗せ効果が得られる可能性が示された。2



1. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd. 2020; 2. Albain et al Lancet Oncology 2010; 3. Kalinisky et al NEJM 2021;
グレード分類
グレード2

結論 - グレード2の閉経後患者

  • 腫瘍グレードは再発スコア®結果と関連せず、化学療法の上乗せ効果を予測することはできなかった。1-3
  • RxPONDER試験では、グレード2で再発スコア結果0-25の閉経後患者において、化学療法の上乗せ効果が得られないことが示された。3
  • 実臨床レジストリでは、グレード2のリンパ節転移陽性の患者の一定の割合で再発スコア結果が低いことが確認された。4
  • T2およびT3の症例が含まれた意思決定への影響試験では、オンコタイプDX®検査によって日常診療における治療の推奨が50.2%で変更され、化学療法の推奨が全体で60.4%低下したことが示された 5



1. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd. 2020; 2. Albain et al Lancet Oncology 2010; 3. Kalinisky et al NEJM 2021 4. Stemmer et al npj Breast 2017.; 5. Battisti et al, St Gallen International conference 2019, P007
グレード分類
グレード3

結論 - グレード3の閉経後患者

  • 腫瘍グレードは再発スコア®結果と関連しておらず、化学療法の上乗せ効果を予測することはできなかった。1-3
  • RxPONDER試験では、グレード3で再発スコア結果0-25の閉経後患者において、化学療法の上乗せ効果が得られないことが示された。3
  • 実臨床レジストリでは、グレード3のリンパ節転移陽性の患者の一定の割合で、再発スコア結果が0ー18であることが確認された。4-6



1. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd. 2020; 2. Albain et al Lancet Oncology 2010; 3. Kalinisky et al NEJM 2021 4. Stemmer et al npj Breast 2017 5. Petkov et al. npj Breast Cancer 2016;  6. Iorgulescu et al. JCO Precis Oncol 2019
腫瘍径
T1

結論 – 腫瘍径がT1の閉経後患者

  • 腫瘍径は再発スコア®結果と関連しておらず、化学療法の上乗せ効果を予測することはできなかった。1-3
  • RxPONDER試験では、腫瘍径がT1で再発スコア結果0ー25の閉経後患者において、化学療法の上乗せ効果が得られないことが示された。3
  • 実臨床エビデンスでは、腫瘍径がT1の患者の約15%は再発スコア結果が26-100であり1、化学療法の上乗せ効果が得られる可能性が示された。2
  • 実臨床エビデンスであるSEERレジストリでは、腫瘍径2cm以下でグレード3のリンパ節転移陽性(1~3個)患者の一定の割合で、再発スコア結果が低く、アウトカムが良好であることが確認された。4



1. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd. 2020; 2. Albain et al Lancet Oncology 2010; 3. Kalinisky et al NEJM 2021 4. Petkov et al. npj Breast Cancer 2016
腫瘍径
T2

結論 – 腫瘍径がT2またはT3の閉経後患者

  • 腫瘍径は再発スコア®結果と関連せず、化学療法の上乗せ効果を予測することはできなかった。1-3
  • RxPONDER試験では、腫瘍径がT2またはT3で再発スコア結果0ー25の閉経後患者において、化学療法の上乗せ効果が得られないことが示された。3
  • 実臨床レジストリでは、腫瘍径が2cm超のリンパ節転移陽性患者の一定の割合で、再発スコア結果が低く4,5 、化学療法の上乗せ効果が得られないことが確認された。2,3
  • T2およびT3の症例が含まれた意思決定への影響試験では、オンコタイプDX®検査によって日常診療における治療の推奨が50.2%で変更され、化学療法の推奨が全体で60.4%低下したことが示された。6



1. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd. 2020; 2. Albain et al Lancet Oncology 2010; 3. Kalinisky et al NEJM 2021 4. Petkov et al. npj Breast Cancer 2016. 5. Stemmer et al npj Breast 2017 6. Battisti et al, St Gallen International conference 2019, P007
腫瘍径
T3

結論 – 腫瘍径がT2またはT3の閉経後患者

  • 腫瘍径は再発スコア®結果と関連せず、化学療法の上乗せ効果を予測することはできなかった。1-3
  • RxPONDER試験では、腫瘍径がT2またはT3で再発スコア結果0ー25の閉経後患者において、化学療法の上乗せ効果が得られないことが示された。3
  • 実臨床レジストリでは、腫瘍径が2cm超のリンパ節転移陽性患者の一定の割合で、再発スコア結果が低く4,5 、化学療法の上乗せ効果が得られないことが確認された。2,3
  • T2およびT3の症例が含まれた意思決定への影響試験では、オンコタイプDX®検査によって日常診療における治療の推奨が50.2%で変更され、化学療法の推奨が全体で60.4%低下したことが示された。6



1. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd. 2020; 2. Albain et al Lancet Oncology 2010; 3. Kalinisky et al NEJM 2021 4. Petkov et al. npj Breast Cancer 2016. 5. Stemmer et al npj Breast 2017 6. Battisti et al, St Gallen International conference 2019, P007
微小転移(N1mi)
微小転移あり (0.2–2.0mm)

結論 - 微小転移(N1mi)の閉経後患者

  • 病理学的に評価された微小転移(pN1mi)におけるリンパ節転移状況は、腫瘍の生物学的特性を予測できない。1
  • RxPONDER試験では、再発スコア®結果0-25の閉経後患者において、微小転移(N1mi)を含むリンパ節転移数と化学療法の上乗せ効果に相関が認められないことが示された。2
  • 実臨床レジストリでは、微小転移(N1mi)の患者の一定の割合で再発スコア結果が低く3 、化学療法の上乗せ効果が得られない可能性が確認された。 2
  • オンコタイプDX®検査は、術後化学療法の上乗せ効果を予測するための、NCCNガイドラインに組み入れられた検査であり、ホルモン受容体陽性、HER2陰性で、病理学的に評価された微小転移(pN1mi)およびリンパ節転移陽性(1~3個)の閉経後患者において、「preferred」に分類されている検査である。4



1. Bello et al Ann. Surgical Oncol. 2018 2. Kalinisky et al NEJM 2021 3. Stemmer et al npj Breast 2017 4. NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines®) for Breast Cancer V.4.2023.
Ki-67
<10%

結論:Ki-67が10%未満の患者

  • Ki-67は再発スコア®結果と相関せず、化学療法の上乗せ効果は予測できなかった。1-5
  • 独立した試験において、術後化学療法の相対的な治療効果はKi-67には依存しなかった。2
  • 前向きデータにおいて、Ki-67が10%未満の患者の約10例に1例は再発スコア結果が26-100であり、化学療法の上乗せ効果が得られる可能性があった。2,3
  • 実臨床エビデンスにおいて、Ki-67と再発スコア結果の不一致率は全体で45%と高いことが示された。4



1. Geyer et al. Npj Breast Canc 2018; 2. Viale et al. J Natl Cancer Inst 2008; 3. Gluz et al. J Clin Oncol. 2016; 4. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd 2020; 5. Ben-Baruch et al. St.Gallen. 2013
Ki-67
10-20%

結論:Ki-67が10-20%の患者

  • Ki-67は再発スコア®結果と相関せず、化学療法の上乗せ効果は予測できなかった。1-51-5
  • 独立した試験において、術後化学療法の相対的な治療効果はKi-67には依存しなかった。2
  • 前向きデータにおいて、Ki-67が10-19%の患者の10%超で再発スコア結果が26-100であり、術後化学療法の上乗せ効果が得られる可能性があった。2-3
  • 実臨床エビデンスにおいて、Ki-67と再発スコア結果の不一致率は全体で45%と高いことが示された。4



1. Geyer et al. Npj Breast Canc 2018; 2. Viale et al. J Natl Cancer Inst 2008; 3. Gluz et al. J Clin Oncol. 2016; 4. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd 2020; 5. Ben-Baruch et al. St.Gallen. 2013
Ki-67
20-40%

結論:Ki-67が20-40%の患者

  • Ki-67と再発スコア®結果との相関は弱く(R=0.3437)、化学療法の上乗せ効果は予測できなかった。1-5
  • 独立した試験において、術後化学療法の相対的な治療効果はKi-67には依存しなかった。2
  • 前向きデータにおいて、Ki-67が20-39%であるというだけでは、術後化学療法の上乗せ効果が得られるかが明確にならないことが示された。2,3
  • 実臨床エビデンスにおいて、Ki-67と再発スコア結果の不一致率は全体で45%と高いことが示された。4



1. Geyer et al. Npj Breast Canc 2018; 2. Viale et al. J Natl Cancer Inst 2008; 3. Gluz et al. J Clin Oncol. 2016; 4. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd 2020; 5. Ben-Baruch et al. St.Gallen. 2013
Ki-67
>40%

結論:Ki-67が40%超の患者

  • Ki-67と再発スコア®結果との相関は弱く(R=0.3437)、化学療法の上乗せ効果は予測できなかった。1-4
  • 独立した試験において、術後化学療法の相対的な治療効果はKi-67には依存しなかった。4
  • 前向きデータにおいて、Ki-67が39%超の患者の約10例に1例は再発スコア結果が0-25であり1、術後化学療法の上乗せ効果が得られない可能性があった。5
  • 実臨床エビデンスにおいて、Ki-67と再発スコア結果の不一致率は全体で45%と高いことが示された。2



1. Gluz et al. J Clin Oncol. 2016; 2. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd 2020; 3. Ben-Baruch et al. St.Gallen. 2013; 4. Viale et al. J Natl Cancer Inst 2008; 5. Geyer et al. Npj Breast Canc 2018
結論

遺伝子検査が実施されない場合、ホルモン受容体陽性、HER2陰性、リンパ節転移陽性、早期乳癌患者の大多数が化学療法を受けていた 1,2


2つのレジストリから、以下の点が示された1,2

  • 欧州および米国において、リンパ節転移陽性の患者の約70%で術後化学療法が行われていた。1,2
  • しかしながら、早期乳癌患者の大部分では、術後化学療法の上乗せ効果が認められなかった。3
  • したがって、リンパ節転移陽性の患者における高い化学療法の実施率は、潜在的な過剰治療につながる可能性がある。

1. Allemani et al. Int J Cancer 2013; 2. Zhang et al. Breast Can Res Treat 2020; 3. Early Breast Cancer Trialists' Collaborative Group (EBCTCG), Peto R, et al. Lancet. 2012;379(9814):432-44

オンコタイプDX®検査は、閉経前のリンパ節転移陽性(1~3個)患者に対する化学療法の上乗せ効果を推定した1–3, 注


SWOG-8814試験およびRxPONDER試験から、以下の点が示された

  • オンコタイプDX検査の結果は、閉経前患者における化学療法の上乗せ効果を推定し、治療方針決定の指針となる。 1-3, 注
  • リンパ節転移陽性(1~3個)で再発スコア結果0-25の閉経前患者における、5年無遠隔再発率(DRFI)に基づく化学療法の上乗せ効果は2.4%であった。1-3, 注
    • 再発スコア結果0-13:化学療法の上乗せ効果 約2.3%1,2, 注
    • 再発スコア結果14-25:化学療法の上乗せ効果 約2.8%1,2, 注
    • 再発スコア結果26-100:実質的な化学療法の上乗せ効果*

1. Kalinsky et al. New Engl J Med. 2021. 2. Kalinsky et al. SABCS 2021. GS2-07 注:このデータは論文化されていないため将来的に変更される可能性があります。; 3. Albain et al. Lancet Oncol. 2010

RxPONDER試験は、ホルモン受容体陽性、HER2陰性、リンパ節転移陽性(1~3個)の早期乳癌患者における化学療法の上乗せ効果を評価するために実施された1


RxPONDER試験の主要目的は、以下であった1

  • リンパ節転移陽性(1~3 個)で再発スコア結果0-25の患者を対象として、閉経状態を考慮した上で、 化学療法が無浸潤疾患生存期間(iDFS)に及ぼす影響を評価した。
  • 閉経前患者1,665例が組み入れられた。*

* 両側卵巣摘出術の既往がなく、エストロゲン補充療法を受けていない、最終月経から6ヵ月未満の女性は、閉経前とみなされた。


1. Kalinsky et al, N Engl J Med. 2021.

再発スコア®結果0-25の閉経前患者では、いくらかの化学療法の上乗せ効果が認められた1, 注




RxPONDER試験から、以下の点が示された1, 注 :

  • 再発スコア結果0-25の閉経前患者では、 5年無遠隔再発率において、内分泌療法に化学療法を追加することにより2.4%の上乗せ効果が認められた。
  • 5年無浸潤疾患生存率においては、4.9%の一貫した化学療法の上乗せ効果が認められた。
  • 化学療法の上乗せ効果が化学療法単独によるものか、卵巣機能抑制によるものか、あるいは両者によるものであるかは不明である。

1. Kalinsky et al. SABCS 2021 GS2-07 注:このデータは論文化されていないため将来的に変更される可能性があります。

リンパ節転移陽性(1~3個)で、再発スコア®結果0-25の閉経前患者では、ほとんどのサブグループで、化学療法の上乗せ効果が認められた1


RxPONDER試験の無浸潤疾患生存期間についての解析から、以下の点が示された 1:

  • 閉経前患者のほとんどの年齢層において、化学療法の上乗せ効果が認められた。
  • 50歳以上の閉経前患者は509例であった。
    • 無浸潤疾患生存期間の結果から、これらの患者では、化学療法の上乗せ効果が得られない可能性が示唆された。

1. Kalinsky et al, N Engl J Med 2021

閉経前患者では、治療内容にかかわらず、定期的な月経がないことが無浸潤疾患生存期間の改善と関連している可能性が示唆された(RxPONDER試験の事後解析)1, 注




RxPONDER試験の事後解析から、以下の点が示された

  • 最初の24ヵ月間に定期的な月経がない**患者では、内分泌療法単独および化学内分泌療法のいずれにおいても、無浸潤疾患生存期間の改善が認められた。

**定期的な月経がない:最初の24カ月間に月経と月経の間に6か月の間隔が少なくとも2回ある場合


1. Kalinsky et al. SABCS 2021 GS2-07 注:このデータは論文化されていないため将来的に変更される可能性があります。

閉経前患者における予後と化学療法の上乗せ効果1


RxPONDER試験から、以下の点が示された1:

  • 再発スコア結果0-25の閉経前患者では、無浸潤疾患生存期間において、内分泌療法に化学療法を追加することにより有意な上乗せ効果が認められた。
  • 化学療法の上乗せ効果は、再発スコア結果が高くなるほど増加した。
  • オンコタイプDX®検査は、閉経前患者における以下の予後情報を提供した。
    • 無浸潤性疾患生存イベント率は、再発スコア結果が高くなるほど上昇した。

1. Kalinsky et al, N Engl J Med 2021

NCCN ® *乳癌ガイドラインでは、オンコタイプDX®検査はホルモン受容体陽性、HER2陰性、リンパ節転移陽性(1~3個)、pT1~3の 閉経前早期浸潤性乳癌患者における検査として組み入れられている**1


NCCNは乳癌ガイドラインを更新し、以下の点を示している**1:

  • 病理学的に評価された微小転移またはリンパ節転移陽性(1~3個)の閉経前患者では、予後を評価するために遺伝子検査を考慮する。

* National Comprehensive Cancer Network® (NCCN®) は、NCCNの登録商標である。

** Adapted with permission from the NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines®) for Breast Cancer V.4.2023. © 2023 National Comprehensive Cancer Network, Inc. All rights reserved. The NCCN Guidelines® and illustrations herein may not be reproduced in any form for any purpose without the express permission of NCCN. To view the most recent and complete version of the NCCN Guidelines, go online to NCCN.org. The NCCN Guidelines are a work in progress that may be refined as often as new significant data becomes available. NCCN does not endorse any product or therapy. NCCN makes no warranties of any kind whatsoever regarding their content, use or application and disclaims any responsibility for their application or use in any way.

1. NCCN Guidelines Insights: Breast Cancer, version 4.2023. https://www.nccn.org/store/login/login.aspx?ReturnURL=https://www.nccn.org/professionals/physician_gls/pdf/breast.pdf

ASCO*乳癌ガイドラインガイドライン(2022)では、オンコタイプDX®検査が推奨される検査に位置づけられている1


RxPONDER試験の結果に基づき、ASCO乳癌ガイドライン(2022)では、以下の点が示されている1:

  • 閉経前のリンパ節転移陽性(3個まで)患者の場合、オンコタイプDX検査を補助全身化学療法の決定の指針として提示すべきではない(エビデンスの質:高、推奨の強さ、中)
  • オンコタイプDX検査は、リンパ節転移陽性(1~3個)の閉経前患者において、予後を予測し、患者と医師が共同で意思決定を行う際に使用することが可能である。

1. Andre et al. J Clin Oncol. 2022.

実臨床において、臨床病理学的因子は再発スコア®結果を予測しなかった1


ドイツの日常診療におけるレトロスペクティブ解析から、以下の点が示された1

  • 腫瘍グレードは再発スコア結果を予測しなかった。2,3
  • グレード1の患者の約6%は、再発スコア結果が26-100であった。1

1. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd. 2020; 2. Albain et al Lancet Oncology 2010; 3. Kalinisky et al NEJM 2021

リンパ節転移陽性患者の大部分は、グレード分類にかかわらず再発スコア®結果が低かった1


実臨床エビデンスであるCLALITレジストリから、以下の点が示された1

  • 腫瘍グレードは再発スコア結果を予測しなかった。1,2
  • グレード1のリンパ節転移陽性患者の一定の割合で、再発スコア結果が低かった。1

1. Adapted from: Stemmer et al NPJ Breast Cancer 2017, Supplementary Fig. S2.c; 2.. Kalinsky et al NEJM 2021;

リンパ節転移陽性(1~3個)で、再発スコア®結果0-25の閉経前患者ではほとんどのサブグループで化学療法の上乗せ効果が認められた1


RxPONDER試験から、以下の点が示された1

  • 全体で357例の閉経前患者がグレード1であり、いくらかの化学療法の上乗せ効果が認められた。

1. Kalinsky et al, N Engl J Med 2021

実臨床において、臨床病理学的因子は再発スコア®結果を予測しなかった1


ドイツの日常診療におけるレトロスペクティブ解析から、以下の点が示された1

  • 腫瘍グレードは再発スコア結果を予測しなかった。2,3
  • グレード2の患者の約85%は、再発スコア結果が0-25であり、約15%は26-100であった。1

1. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd. 2020; 2. Kalinisky et al NEJM 2021; 3. Albain et al Lancet Oncology 2010

リンパ節転移陽性の患者の大部分は、グレード分類にかかわらず再発スコア®結果が低かった1


実臨床エビデンスであるCLALITレジストリから、以下の点が示された1

  • グレード分類は再発スコア結果を予測しなかった。1,2
  • グレード2のリンパ節転移陽性患者の一定の割合で、再発スコア結果が低かった。1

1. Adapted from: Stemmer et al NPJ Breast Cancer 2017, Supplementary Fig. S2.c; 2.. Kalinsky et al NEJM 2021;

リンパ節転移陽性(1~3個)で、再発スコア®結果0-25の閉経前患者では ほとんどのサブグループで化学療法の上乗せ効果が認められた1


無浸潤疾患生存期間(iDFS) 
化学内分泌療法 vs. 内分泌療法(追跡期間中央値5.3年)

RxPONDER試験から、以下の点が示された1

  • 全体として、1,280例の閉経前患者は中または高グレードであり、化学療法の上乗せ効果が認められた

1. Kalinsky et al, N Engl J Med 2021

オンコタイプDX®検査は、グレード2のリンパ節転移陽性の患者における治療方針の決定についての情報を提供する1


英国の意思決定への影響試験から、以下の点が示された*1

  • 398例(68%)の患者はグレード2で、188例(32%)の患者は閉経周辺期および閉経前であった。
  • 実臨床において、リンパ節転移陽性(1~3個)の患者にオンコタイプDX検査を行うことにより、化学療法の推奨が全体で60.4%低下した。
  • 最初に内分泌療法が推奨された30.1%の患者のうち、23例(13.1%)で再発スコア結果をもとに化学内分泌療法へと推奨が変更された。
  • 最初に化学内分泌療法が推奨された69.9%の患者のうち、269例(66.1%)が再発スコア結果をもとに内分泌療法単独へと推奨が変更された。
  • 全体で292例(50.2%)で、再発スコア結果をもとに日常診療における治療の推奨が変更された。

* この意思決定への影響に関する研究は、RxPONDER試験結果の公表される前に実施されたものであり、本研究の結果によって意思決定への影響が異なる可能性があることに留意すること。

PONDx UK研究:
2017年10月~2018年12月に英国30施設で実施された、ホルモン受容体陽性/ HER2陰性/リンパ節転移陽性(1~3個) /早期乳癌患者582例を対象とした意思決定への影響に関する研究

サブグループの特徴については、次のスライド参照


1. Battisti et al, St Gallen International conference 2019, P007


PONDx UK研究:
2017年10月~2018年12月に英国30施設で実施された、ホルモン受容体陽性/ HER2陰性/リンパ節転移陽性(1~3個) /早期乳癌患者582例を対象とした意思決定への影響に関する研究。

n

リンパ節転移
 1 405
 2 130
 3 47


腫瘍径
 <1 cm未満 20
 1 to <2 cm未満 201
 2 to <5 cm未満  324
≥5 cm以上 37


腫瘍グレード
グレード1 77
グレード2 398
グレード3 107
閉経前 119
閉経周辺期 69
閉経後 388

1. Battisti et al, St Gallen International conference 2019, P007

高グレード、リンパ節転移陽性で、再発スコア®結果が低い患者のアウトカムは良好であった1


実臨床エビデンスであるSEERレジストリから、以下の点が示された*1

  • 腫瘍グレードは再発スコア結果を予測しなかった。
  • 高グレードのリンパ節転移陽性の患者の一定の割合で再発スコア結果が低かった。1

* SEERレジストリには、閉経前および閉経後の患者が含まれる。


1. Petkov et al. npj BreastCancer 2016.

リンパ節転移陽性の患者の大部分は、グレード分類にかかわらず 再発スコア®結果が低かった1


実臨床エビデンスであるCLALITレジストリから、以下の点が示された1

  • グレード分類は再発スコア結果を予測しなかった。1,2
  • グレード3のリンパ節転移陽性患者の一定の割合で、再発スコア結果が低かった。1

1. Adapted from: Stemmer et al NPJ Breast Cancer 2017, Supplementary Fig. S2.c; 2. Kalinsky et al NEJM 2021

リンパ節転移陽性(1~3個)で、再発スコア®結果0-25の閉経前患者ではほとんどのサブグループで化学療法の上乗せ効果が認められた1


RxPONDER試験から、以下の点が示された1

  • 全体で1,280例の閉経前患者が中または高グレードであり、化学療法の上乗せ効果が認められた。

1. Kalinsky et al, N Engl J Med 2021

腫瘍グレードは再発スコア®結果を予測しなかった2,3


実臨床エビデンスである国立癌データベース(NCDB)レジストリから、以下の点が示された*1

  • 腫瘍グレードは再発スコア結果を予測しなかった。2,3
  • オンコタイプDX®検査は、グレード3またはリンパ節転移状況にかかわらず、一貫して再発スコア結果が低い患者を同定した。1
  • リンパ節転移陽性(1~3個)で、再発スコア結果0-17の患者の5年全生存率は、化学療法の有無にかかわらず同程度であった。1

* NCDBレジストリには、閉経前および閉経後後の患者が含まれる。


1. Iorgulescu et al. JCO Precis Oncol. 2019.; 2. Albain et al Lancet Oncology 2010; 3. Kalinsky et al NEJM 2021

実臨床において、臨床病理学的因子は再発スコア®結果を予測しなかった1


ドイツの日常診療におけるレトロスペクティブ解析から、以下の点が示された1

  • 臨床的および病理学的因子は予後予測因子であるが、化学療法の上乗せ効果の予測因子であるとは認められなかった。
  • 腫瘍径は再発スコア結果を予測しなかった。2,3
  • 腫瘍径が2cm以下の患者の約15%は、再発スコア結果が26-100であり1、化学療法の上乗せ効果が得られる可能性があった。2

1. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd 2020.; 2. Albain et al Lancet Oncology 2010; 3. Kalinisky et al NEJM 2021;

腫瘍径がT1、グレード3、リンパ節転移陽性(1~3個)で、再発スコア®結果が低い患者のアウトカムは良好であった1


実臨床エビデンスであるSEERレジストリから、以下の点が示された1

  • 腫瘍径は再発スコア結果を予測しなかった。2,3
  • 腫瘍径が2cm以下で、高グレードのリンパ節転移陽性の患者の一定の割合で、再発スコア結果が低く、5年乳癌特異的生存率のアウトカムは良好であった。1

1. Petkov et al npj BreastCancer 2016.; 2. Albain et al Lancet Oncology 2010; 3. Kalinsky et al NEJM 2021

リンパ節転移陽性(1~3個)で、再発スコア®結果0-25の閉経前患者ではほとんどのサブグループで化学療法の上乗せ効果が認められた1


RxPONDER試験から、以下の点が示された1

  • 再発スコア結果0-25の閉経前患者では、腫瘍径と化学療法の上乗せ効果に関連は認められなかった。
  • 全体で925例の閉経前患者はT1であり、化学療法の上乗せ効果が認められた。

Kalinsky et al, N Engl J Med 2021

実臨床において、臨床病理学的因子は再発スコア®結果を予測しなかった1


ドイツの日常診療におけるレトロスペクティブ解析から、以下の点が示された1

  • 腫瘍径は再発スコア結果を予測しなかった。2,3
  • 腫瘍径が2cm以上の患者の大部分は、再発スコア結果が0-25であった。1

1. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd. 2020; 2. Albain et al Lancet Oncology 2010; 3. Kalinisky et al NEJM 2021

リンパ節転移陽性の患者の多くは、腫瘍径にかかわらず再発スコア®結果が0ー25であった1


実臨床エビデンスであるCLALITレジストリから、以下の点が示された1

  • 腫瘍径は再発スコア結果を予測しなかった。1,2
  • 腫瘍径が2cm超のリンパ節転移陽性の患者の一定の割合で、再発スコア結果が0-25と低かった。1

1. Adapted from: Stemmer et al NPJ Breast Cancer 2017, Supplementary Fig. S2.c; 2. Kalinsky et al NEJM 2021;

リンパ節転移陽性(1~3個)で、再発スコア®結果0-25の閉経前患者では、ほとんどのサブグループで、化学療法の上乗せ効果が認められた1


RxPONDER試験から、以下の点が示された1

  • 再発スコア結果0-25の閉経前患者において、腫瘍径と化学療法の上乗せ効果に関連は認められなかった。
  • 全体で728例の閉経前患者は腫瘍径がT2またはT3であり、化学療法の上乗せ効果が認められた。

1. Kalinsky et al, N Engl J Med 2021

オンコタイプDX®検査は、腫瘍径がT2またはT3のリンパ節転移陽性の患者における 治療方針の決定についての情報を提供する1


英国の意思決定への影響試験から、以下の点が示された*1

  • 361例(62%)の患者は腫瘍径が2cm以上で、188例(32%)の患者は閉経周辺期および閉経前であった。
  • 実臨床において、リンパ節転移陽性(1~3個)の患者にオンコタイプDX検査を行うことにより、化学療法の推奨が全体で60.4%低下した。
  • 最初に内分泌療法が推奨された30.1%の患者のうち、23例(13.1%)で再発スコア結果をもとに化学内分泌療法へと推奨が変更された。
  • 最初に化学内分泌療法が推奨された69.9%の患者のうち、269例(66.1%)で再発スコア結果をもとに内分泌療法単独へと推奨が変更された。
  • 全体で292例(50.2%)で、再発スコア結果をもとに日常診療における治療の推奨が変更された。

* この意思決定への影響に関する研究は、RxPONDER試験結果の公表前に実施されたものであり、本研究の結果によって意思決定への影響が異なる可能性があることに留意すること。

PONDx UK研究:
2017年10月~2018年12月に英国30施設で実施された、ホルモン受容体陽性/ HER2陰性/リンパ節転移陽性(1~3個) /早期乳癌患者582例を対象とした意思決定への影響に関する研究

サブグループの特徴については、次のスライド参照


1. Battisti et al, St Gallen International conference 2019, P007



PONDx UK研究:
2017年10月~2018年12月に英国30施設で実施された、ホルモン受容体陽性/ HER2陰性/リンパ節転移陽性(1~3個) /早期乳癌患者582例を対象とした意思決定への影響に関する研究。

n

リンパ節転移
 1 405
 2 130
 3 47


腫瘍径
 <1 cm未満 20
 1 to <2 cm未満 201
 2 to <5 cm未満  324
≥5 cm以上 37


腫瘍グレード
グレード1 77
グレード2 398
グレード3 107
閉経前 119
閉経周辺期 69
閉経後 388

1. Battisti et al, St Gallen International conference 2019, P007

実臨床において、臨床病理学的因子は再発スコア®結果を予測しなかった1


ドイツの日常診療におけるレトロスペクティブ解析から、以下の点が示された1

  • 腫瘍径は再発スコア結果を予測しなかった。2,3
  • 腫瘍径が2cm以上の患者の大部分は、再発スコア結果が0-25であった。1

1. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd. 2020; 2. Albain et al Lancet Oncology 2010; 3. Kalinisky et al NEJM 2021

リンパ節転移陽性の患者の多くは、腫瘍径にかかわらず 再発スコア®結果が0ー25であった1


実臨床エビデンスであるCLALITレジストリから、以下の点が示された1

  • 腫瘍径は再発スコア結果を予測しなかった。1,2
  • 腫瘍径が2cm超のリンパ節転移陽性の患者の一定の割合で、再発スコア結果が0-25と低かった。1

1. Adapted from: Stemmer et al NPJ Breast Cancer 2017, Supplementary Fig. S2.c; 2. Kalinsky et al NEJM 2021;

リンパ節転移陽性(1~3個)で、再発スコア®結果0-25の閉経前患者では、ほとんどのサブグループで、化学療法の上乗せ効果が認められた1


RxPONDER試験から、以下の点が示された1

  • 再発スコア結果0-25の閉経前患者において、腫瘍径と化学療法の上乗せ効果に関連は認められなかった。
  • 全体で728例の閉経前患者は腫瘍径がT2またはT3であり、化学療法の上乗せ効果が認められた。

1. Kalinsky et al, N Engl J Med 2021

オンコタイプDX®検査は、腫瘍径がT2またはT3のリンパ節転移陽性の患者における治療方針の決定についての情報を提供する1


英国の意思決定への影響試験から、以下の点が示された*1

  • 361例(62%)の患者は腫瘍径が2cm以上で、188例(32%)の患者は閉経周辺期および閉経前であった。
  • 実臨床において、リンパ節転移陽性(1~3個)の患者にオンコタイプDX検査を行うことにより、化学療法の推奨が全体で60.4%低下した。
  • 最初に内分泌療法が推奨された30.1%の患者のうち、23例(13.1%)で再発スコア結果をもとに化学内分泌療法へと推奨が変更された。
  • 最初に化学内分泌療法が推奨された69.9%の患者のうち、269例(66.1%)で再発スコア結果をもとに内分泌療法単独へと推奨が変更された。
  • 全体で292例(50.2%)で、再発スコア結果をもとに日常診療における治療の推奨が変更された。

* この意思決定への影響に関する研究は、RxPONDER試験結果の公表前に実施されたものであり、本研究の結果によって意思決定への影響が異なる可能性があることに留意すること。

PONDx UK研究:
2017年10月~2018年12月に英国30施設で実施された、ホルモン受容体陽性/ HER2陰性/リンパ節転移陽性(1~3個) /早期乳癌患者582例を対象とした意思決定への影響に関する研究

サブグループの特徴については、次のスライド参照


1. Battisti et al, St Gallen International conference 2019, P007



PONDx UK研究:
2017年10月~2018年12月に英国30施設で実施された、ホルモン受容体陽性/ HER2陰性/リンパ節転移陽性(1~3個) /早期乳癌患者582例を対象とした意思決定への影響に関する研究。

n

リンパ節転移
 1 405
 2 130
 3 47


腫瘍径
 <1 cm未満 20
 1 to <2 cm未満 201
 2 to <5 cm未満  324
≥5 cm以上 37


腫瘍グレード
グレード1 77
グレード2 398
グレード3 107
閉経前 119
閉経周辺期 69
閉経後 388

1. Battisti et al, St Gallen International conference 2019, P007

リンパ節転移状況は腫瘍の生物学的性質を予測しなかった1


Exact Sciences Corporation(旧:Genomic Health, Inc.)における臨床ラボラトリの610,350検体に関するデータ分析から、以下の点が示された1:

  • 微小転移(N1mi)は再発スコア結果を予測しなかった。
  • リンパ節転移陰性、微小転移(N1mi)およびリンパ節転移陽性の乳癌患者における再発スコア結果の分布は類似していた。

1. Bello et al. Ann Surg Oncol. 2018.

リンパ節転移陽性の患者の多くは、リンパ節転移状況にかかわらず再発スコア®結果が0ー25であった1


実臨床エビデンスであるCLALITレジストリから、以下の点が示された1:

  • 微小転移(N1mi)の有無は再発スコア結果を予測しなかった。2,3
  • 微小転移(N1mi)の患者の一定の割合で再発スコア結果が0-18であり1、化学療法の上乗せ効果が得られない可能性がある。2,3

1. Adapted from: Stemmer et al NPJ Breast Cancer 2017, Supplementary Fig. S2.c; 2. Albain et al Lancet Oncology 2010; 3. Kalinsky et al NEJM 2021;

微小転移(N1mi)がある再発スコア®結果0ー25の閉経前患者では、化学療法の上乗せ効果が認められた1


RxPONDER試験から、以下の点が示された1:

  • 事後解析では、微小転移(N1mi)がある閉経前患者における5年無浸潤疾患生存期間の化学療法の上乗せ効果は7.3%であったが、解析におけるイベント数は限られていた(22イベント)。

1. Kalinsky et al NEJM 2021.

NCCN*乳癌ガイドラインでは、オンコタイプDX®検査は ホルモン受容体陽性、HER2陰性、病理学的に評価された微小転移、pT1~3の 閉経前早期浸潤性乳癌患者における検査として組み入れられている**1


NCCNは、RxPONDER試験の結果に基づき、乳癌ガイドラインを更新した1

  • 病理学的に評価された微小転移またはリンパ節転移陽性(1~3個)の閉経前患者では、予後を評価するために、遺伝子検査を考慮する。

* National Comprehensive Cancer Network® (NCCN®) は、NCCNの登録商標である。

** Adapted with permission from the NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines®) for Breast Cancer V.4.2023. © 2023 National Comprehensive Cancer Network, Inc. All rights reserved. The NCCN Guidelines® and illustrations herein may not be reproduced in any form for any purpose without the express permission of NCCN. To view the most recent and complete version of the NCCN Guidelines, go online to NCCN.org. The NCCN Guidelines are a work in progress that may be refined as often as new significant data becomes available. NCCN does not endorse any product or therapy. NCCN makes no warranties of any kind whatsoever regarding their content, use or application and disclaims any responsibility for their application or use in any way.

1. NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines®) for Breast Cancer V.4.2023., 1. NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines®) for Breast Cancer V.4.2023., https://www.nccn.org/store/login/login.aspx?ReturnURL=https://www.nccn.org/professionals/physician_gls/pdf/breast.pdf

Ki-67の状態は術後化学療法の上乗せ効果を予測しなかった1



IBCSGが実施した2つの独立した試験から、以下の点が示された1:

  • 相対的な治療効果は、Ki-67には依存しなかった。

1. Viale et al. J Natl Cancer Inst 2008

前向きデータにおいて、Ki-67のすべての範囲にわたって 再発スコア®結果が分布していることが示された1


WSGが実施したドイツの前向きPlanB試験では、Ki-67の発現が中央判定された。1

その結果から、以下の点が示された

  • 中央判定されたKi-67と、再発スコア結果との相関は弱い~中程度であった。1
  • Ki-67が10%未満の患者の約10例に1例は、再発スコア結果が26-100であり1、術後化学療法の上乗せ効果が得られる可能性があった。2,3

1. Adapted from Gluz et al. J Clin Oncol. 2016; 2. Paik et al. J Clin Oncol. 2006; 3. Geyer et al. npj Breast Cancer 2018

実臨床におけるKi-67と再発スコア®結果の比較1


ドイツの日常診療におけるレトロスペクティブ解析から、以下の点が示された1:

  • Ki-67(カットオフ値20%)と再発スコア結果(カットオフ値25)の不一致率は、全体で45%と高いことが示された
  • Ki-67が10%以下の患者の一定の割合で、再発スコア結果が26-100であり1、術後化学療法の上乗せ効果が得られる可能性があった2,3

1. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd 2020; 2. Paik et al. J Clin Oncol. 2006; 3. Geyer et al. npj Breast Cancer 2018

Ki-67の状態は術後化学療法の上乗せ効果を予測しなかった1



IBCSGが実施した2つの独立した試験から、以下の点が示された1:

  • 相対的な治療効果は、Ki-67には依存しなかった。

1. Viale et al. J Natl Cancer Inst 2008

前向きデータにおいて、Ki-67のすべての範囲にわたって 再発スコア®結果が分布していることが示された1


WSGが実施したドイツの前向きPlanB試験では、Ki-67の発現が中央判定された。1:

その結果から、以下の点が示された1

  • 中央判定されたKi-67と、再発スコア結果との相関は弱い~中程度であった。1
  • Ki-67が10-19%の患者の10%超は、再発スコア結果が26-100であり1、術後化学療法の上乗せ効果が得られる可能性があった。2,3

1. Adapted from Gluz et al. J Clin Oncol. 2016; 2. Paik et al. J Clin Oncol. 2006; 3. Geyer et al. npj Breast Cancer 2018

実臨床におけるKi-67と再発スコア®結果の比較1


ドイツの日常診療におけるレトロスペクティブ解析から、以下の点が示された1:

  • Ki-67(カットオフ値20%)と再発スコア結果(カットオフ値25)の不一致率は、全体で45%と高いことが示された。
  • Ki-67が10-20%の患者の一定の割合で、再発スコア結果が26-100であり1、術後化学療法の上乗せ効果が得られる可能性があった。2,3

1. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd 2020; 2. Paik et al. J Clin Oncol. 2006; 3. Geyer et al. npj Breast Cancer 2018

Ki-67の状態は術後化学療法の上乗せ効果を予測しなかった1



IBCSGが実施した2つの独立した試験から、以下の点が示された1:

  • 相対的な治療効果は、Ki-67には依存しなかった。

1. Viale et al. J Natl Cancer Inst 2008

前向きデータにおいて、Ki-67のすべての範囲にわたって 再発スコア®結果が分布していることが示された1


WSGが実施したドイツの前向きPlanB試験では、Ki-67の発現が中央判定された。1:

その結果から、以下の点が示された1

  • 中央判定されたKi-67と、再発スコア結果との相関は弱い~中程度であった。1
  • Ki-67が20-39%であるというだけでは、術後化学療法の上乗せ効果が得られるかが明確にならない。

1. Adapted from Gluz et al. J Clin Oncol. 2016

再発スコア®結果とKi-67の関係1


実臨床エビデンスであるCLALITレジストリから、以下の点が示唆された1

  • Ki-67と再発スコア結果の相関は弱い~中程度であった。
  • Ki-67が20-40%の患者の一定の割合で、再発スコア結果が0-25であった。

1. Ben-Baruch et al. St.Gallen. 2013

実臨床において、Ki-67は再発スコア®結果を予測しなかった1


ドイツの日常診療におけるレトロスペクティブ解析から、以下の点が示された1:

  • Ki-67と再発スコア結果との相関は、弱い~中程度であった。
  • Ki-67が20%以上の患者の大部分で再発スコア結果が0-25であり1、術後化学療法の上乗せ効果が得られない可能性があった。2

1. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd 2020.; 2. Sparano et al. N Engl J Med. 2018

Ki-67の状態は術後化学療法の上乗せ効果を予測しなかった1



IBCSGが実施した2つの独立した試験から、以下の点が示された1:

  • 相対的な治療効果は、Ki-67には依存しなかった。

1. Viale et al. J Natl Cancer Inst 2008

前向きデータにおいて、再発スコア®結果がKi-67のすべての範囲にわたって 分布していることが示された1


WSGが実施したドイツの前向きPlanB試験では、Ki-67の発現が中央判定された1:

その結果から、以下の点が示された

  • 中央判定されたKi-67と、再発スコア結果との相関は弱い~中程度であった。1
  • Ki-67が39%超の患者の約10例に1例は、再発スコア結果が0-25であり1、術後化学療法の上乗せ効果が得られない可能性があった。2

1. Adapted from Gluz et al. J Clin Oncol. 2016; 2. Sparano et al. N Engl J Med. 2018

実臨床におけるKi-67と再発スコア®結果の比較1


ドイツの日常診療におけるレトロスペクティブ解析から、以下の点が示された1:

  • Ki-67(カットオフ値20%)と再発スコア結果(カットオフ値25)の不一致率は、全体で45%と高かった。
  • Ki-67が40%超の患者の一定の割合で再発スコア結果が0-25であり1、術後化学療法の上乗せ効果が得られない可能性があった。2

1. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd 2020; 2. Sparano et al. N Engl J Med. 2018

遺伝子検査が実施されない場合、ホルモン受容体陽性、HER2陰性、リンパ節転移陽性の早期乳癌患者の大多数が化学療法を受けていた1,2


2つのレジストリから、以下の点が示された1,2:

  • 欧州および米国において、リンパ節転移陽性の患者の約70%で術後化学療法が行われていた。1,2
  • しかし、早期乳癌患者の大部分では、術後化学療法の上乗せ効果が認められなかった。3
  • したがって、リンパ節転移陽性の患者における高い化学療法の実施率は、潜在的な過剰治療につながる可能性がある。

1. Allemani et al. Int J Cancer 2013; 2. Zhang et al. Breast Can Res Treat 2020; 3. Early Breast Cancer Trialists' Collaborative Group (EBCTCG), Peto R, et al. Lancet. 2012;379(9814):432-44

オンコタイプDX®検査は、閉経後のリンパ節転移陽性(1~3個)患者における治療方針決定の指針となる 1–3, 注


SWOG-8814試験およびRxPONDER試験から、以下の点が示された1-3, 注 :

  • オンコタイプDX検査の結果は、ホルモン受容体陽性、HER2陰性、リンパ節転移陽性(1~3個)の閉経後早期浸潤性乳癌患者における、化学療法の上乗せ効果を予測した。
  • 閉経後患者の一定の割合で、化学療法を回避することが可能である。

1. Kalinsky et al. New Engl J Med. 2021. 2. Kalinsky et al. SABCS 2021. GS2-07 注:このデータは論文化されていないため将来的に変更される可能性があります。;
3. Albain et al. Lancet Oncol. 2010

再発スコア®結果は、ホルモン受容体陽性、HER2陰性、リンパ節転移陽性の閉経後患者に対する化学療法の上乗せ効果を予測する1 (SWOG-8814試験)


SWOG-8814試験から、以下の点が示された1:

  • 再発スコア結果は、5年無病生存率における化学療法の上乗せ効果を予測した(交互作用に対するp=0.029) 。
  • 再発スコア結果30超の閉経後患者では、内分泌療法に化学療法を追加することにより、全体で約19%の上乗せ効果が認められた。
  • 対照的に、再発スコア結果0-30の閉経後患者では、タモキシフェンに化学療法を追加しても有意な上乗せ効果は認められなかった。

1. Albain et al. Lancet Oncol. 2010; 11: 55–65

RxPONDER試験は、ホルモン受容体陽性、HER2陰性、リンパ節転移陽性(1~3個)の早期乳癌患者における化学療法の上乗せ効果を評価するために実施された1


RxPONDER試験の主要目的は、以下であった1:

  • リンパ節転移陽性(1~3 個)で、再発スコア結果0-25の患者を対象として、閉経状態を調整した上で、化学療法が無浸潤疾患生存期間(iDFS)に及ぼす影響を評価した。
  • 本試験には、閉経後患者3,353例が組み入れられた。*

* 両側卵巣摘出術の既往がある女性、または子宮摘出術の既往がなく最終月経から 12 か月以上経過している女性は閉経後とみなされた。


1. Kalinsky et al, N Engl J Med. 2021.

再発スコア®結果0ー25の閉経後患者では化学療法の上乗せ効果が認められなかった1, 注


RxPONDER試験から、以下の点が示された1, 注

  • 再発スコア結果0-25の閉経後患者では、5年無浸潤疾患生存期間または5年無遠隔無再発率のいずれにおいても、内分泌療法に対する化学療法の上乗せ効果が認められなかった。
  • したがって、オンコタイプDX®検査を実施しない場合、化学療法による過剰治療の潜在的なリスクがある。

1. Kalinsky et al. SABCS 2021. 注:このデータは論文化されていないため将来的に変更される可能性があります。

閉経後患者において、年齢と化学療法の上乗せ効果に相関は認められなかった(RxPONDER試験)1


RxPONDER試験から、以下の点が示された1:

  • リンパ節転移陽性(1~3個)で、再発スコア結果0-25の閉経後患者では、いずれの年齢層においても、化学療法の上乗せ効果は認められなかった。

1. Kalinsky et al, N Engl J Med 2021

NCCN ®*乳癌ガイドラインでは、オンコタイプDX®検査は閉経後乳癌患者において「preferred」検査に分類されている**1




T=病理学的に評価された腫瘍径
pN1mi=病理学的に評価された微小転移
pN=病理学的に評価されたリンパ節転移

NCCNは乳癌ガイドラインを更新し、以下の点を示している**1:

  • オンコタイプDX検査は、化学療法に対する反応を予測するために検証された、多遺伝子検査である。
  • オンコタイプDX検査は、ホルモン受容体陽性、HER2陰性、リンパ節転移陽性(1~3個)および病理学的に評価された微小転移(pN1mi)の閉経後乳癌患者において、「preferred」に分類されている多遺伝子検査である。
  • 臨床医は、術後化学療法を決定する際の指針として、本検査を用いることを考慮すべきである。
  • 本検査は、エビデンスおよびコンセンサスに基づき、NCCNのカテゴリ1を取得している。

** Adapted with permission from the NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines®) for Breast Cancer V.4.2023. © 2023 National Comprehensive Cancer Network, Inc. All rights reserved. The NCCN Guidelines® and illustrations herein may not be reproduced in any form for any purpose without the express permission of NCCN. To view the most recent and complete version of the NCCN Guidelines, go online to NCCN.org. The NCCN Guidelines are a work in progress that may be refined as often as new significant data becomes available. NCCN does not endorse any product or therapy. NCCN makes no warranties of any kind whatsoever regarding their content, use or application and disclaims any responsibility for their application or use in any way.

1. NCCN Guidelines Insights: Breast Cancer, version 4.2023. https://www.nccn.org/store/login/login.aspx?ReturnURL=https://www.nccn.org/professionals/physician_gls/pdf/breast.pdf

* National Comprehensive Cancer Network® (NCCN®) は、NCCNの登録商標である。

ASCO*乳癌ガイドライン(2022)では、オンコタイプDX®検査が推奨される検査に位置づけられている1


RxPONDER試験の結果に基づき、ASCO乳癌ガイドライン(2022)では、以下の点が示されている1:

  • オンコタイプDX検査は、閉経後、リンパ節転移陽性(1~3個)患者に強く推奨される検査である。
  • 臨床リスクにかかわらず推奨される。
  • ASCO推奨基準では、推奨レベルは「強く推奨する」であり、エビデンスの質も高い。

1. Andre et al. J Clin Oncol. 2022.

実臨床において、臨床病理学的因子は再発スコア®結果を予測しなかった1


ドイツの日常診療におけるレトロスペクティブ解析から、以下の点が示された1

  • 腫瘍グレードは再発スコア結果を予測しなかった。2,3
  • 少ないものの、グレード1の患者の約6%は再発スコア結果が26-100であり1、化学療法の上乗せ効果が得られる可能性がある。2

1. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd. 2020; 2. Albain et al Lancet Oncology 2010; 3. Kalinisky et al NEJM 2021;

RxPONDER試験において、腫瘍グレードと化学療法の上乗せ効果に相関は認められなかった1


RxPONDER試験から、以下の点が示された1

  • 再発スコア結果0ー25の閉経後患者において、化学療法の上乗せ効果と腫瘍グレードの間に統計学的に有意な交互作用は認められなかった。
  • 全体で850例の閉経後患者で腫瘍グレード1、再発スコア結果が0ー25であり、これらの患者では化学療法の上乗せ効果は認められなかった。

1. Kalinsky et al, N Engl J Med 2021

実臨床において、臨床病理学的因子は再発スコア®結果を予測しなかった1


ドイツの日常診療におけるレトロスペクティブ解析から、以下の点が示された1

  • 腫瘍グレードは再発スコア結果を予測しなかった。2,3
  • 再発スコア結果は、化学療法の上乗せ効果が認められないグレード2の患者の割合を評価することに役立つ。1,2
  • グレード2の患者の約15%は再発スコア結果が26-100であり1、化学療法の上乗せ効果が得られる可能性がある。

1. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd. 2020; 2. Albain et al Lancet Oncology 2010; 3. Kalinisky et al NEJM 2021

リンパ節転移陽性の患者の多くは、腫瘍グレードにかかわらず再発スコア®結果が0ー25であった1


実臨床エビデンスであるCLALITレジストリから、以下の点が示された1

  • 腫瘍グレードは再発スコア結果を予測しなかった。2,3
  • グレード2のリンパ節転移陽性の患者の一定の割合で再発スコア結果が低く1、化学療法の上乗せ効果が得られない可能性がある。3

1. Adapted from: Stemmer et al NPJ Breast Cancer 2017, Supplementary Fig. S2.c; 2. Albain et al Lancet Oncology 2010; 3. Kalinsky et al NEJM 2021;

RxPONDER試験において、腫瘍グレードと化学療法の上乗せ効果に相関は認められなかった1


RxPONDER試験から、以下の点が示された1

  • 再発スコア結果0-25の閉経後患者において、化学療法の上乗せ効果と腫瘍グレードの間に統計学的に有意な相関は認められなかった。
  • 全体で2,433例の閉経後患者で腫瘍グレード2または3、再発スコア結果が0-25であり、これらの患者では、化学療法の上乗せ効果は認められなかった。

1. Kalinsky et al, N Engl J Med 2021

オンコタイプDX®検査は、グレード2のリンパ節転移陽性の患者における治療方針の決定についての情報を提供する1


PONDx UK研究から、以下の点が示された1

  • 398例(68%)の患者で、グレード2であった。
  • 実臨床において、リンパ節転移陽性(1~3個)の患者に、オンコタイプDX検査を行うことにより、化学療法の推奨が全体で60.4%低下した。
  • 最初に内分泌療法が推奨された30.1%の患者のうち、23例(13.1%)で、再発スコア結果をもとに化学内分泌療法へと推奨が変更された。
  • 最初に化学内分泌療法が推奨された69.9%の患者のうち、269例(66.1%)で、再発スコア結果をもとに内分泌療法単独へと推奨が変更された。
  • 日常診療において、全体で292例(50.2%)で再発スコア結果をもとに推奨する治療内容が変更された。


PONDx UK研究:
2017年10月~2018年12月に英国30施設で実施された、ホルモン受容体陽性/ HER2陰性/リンパ節転移陽性(1~3個) /早期乳癌患者582例を対象とした意思決定への影響に関する研究。

サブグループの特徴については、次のスライド参照


1. Battisti et al, St Gallen International conference 2019, P007



PONDx UK研究:
2017年10月~2018年12月に英国30施設で実施された、ホルモン受容体陽性/ HER2陰性/リンパ節転移陽性(1~3個) /早期乳癌患者582例を対象とした意思決定への影響に関する研究

n

リンパ節転移
 1 405
 2 130
 3 47


腫瘍径
 1 cm未満 20
 1cm~2cm未満 201
 2cm~5cm未満  324
 5 cm以上 37


腫瘍グレード
グレード1 77
グレード2 398
グレード3 107
閉経前 119
閉経周辺期 69
閉経後 388

1. Battisti et al, St Gallen International conference 2019, P007

高グレードでリンパ節転移陽性、再発スコア®結果が低値の 患者のアウトカムは良好であった1


実臨床エビデンスであるSEERレジストリから、以下の点が示された1

  • 腫瘍グレードは再発スコア結果を予測しなかった。2,3
  • 高グレードのリンパ節転移陽性患者の一定の割合で、再発スコア結果が0-18と低く、5年乳癌特異的生存率のアウトカムは良好であった。1

1. Petkov et al. npj Breast Cancer 2016.; 2. Albain et al Lancet Oncology 2010; 3. Kalinsky et al NEJM 2021

リンパ節転移陽性の患者の多くは、腫瘍グレードにかかわらず再発スコア®結果が0ー25であった1


実臨床エビデンスであるCLALITレジストリから、以下の点が示された1

  • 腫瘍グレードは再発スコア結果を予測しなかった。2,3
  • 腫瘍がグレード3のリンパ節転移陽性の患者の一定の割合で再発スコア結果が低く1、化学療法の上乗せ効果が得られない可能性がある。3

1. Adapted from: Stemmer et al NPJ Breast Cancer 2017, Supplementary Fig. S2.c; 2. Albain et al Lancet Oncology 2010; 3. Kalinsky et al NEJM 2021

RxPONDER試験において、腫瘍グレードと化学療法の上乗せ効果に相関は認められなかった1


RxPONDER試験から、以下の点が示された1:

  • 再発スコア結果0-25の閉経後患者において、化学療法の上乗せ効果と腫瘍グレードの間に統計学的に有意な相関は認められなかった。
  • 全体で2,433例の閉経後患者で腫瘍グレードは2または3で、再発スコア結果が0-25であり、これらの患者では、化学療法の上乗せ効果は認められなかった。

1. Kalinsky et al, N Engl J Med 2021

腫瘍グレードは再発スコア®結果を予測しなかった2,3


実臨床エビデンスである国立癌データベース(NCDB)レジストリから、以下の点が示された1

  • 腫瘍グレードは再発スコア結果を予測しなかった。2,3
  • オンコタイプDX®検査は、グレード3またはリンパ節転移状況にかかわらず、再発スコア結果が低い患者を同定した。
  • リンパ節転移陽性(1~3個)で再発スコア結果0-17の患者の5年全生存率は、化学療法の有無にかかわらず同程度であった。

1. Iorgulescu et al. JCO Precis Oncol. 2019.; 2. Albain et al Lancet Oncology 2010; 3. Kalinsky et al NEJM 2021

実臨床において、臨床病理学的因子は再発スコア®結果を予測しなかった1


ドイツの日常診療におけるレトロスペクティブ解析から、以下の点が示された1

  • 臨床的および病理学的因子は予後予測因子であるが、化学療法の上乗せ効果の予測因子であると認められなかった。
  • 腫瘍径は再発スコア結果を予測しなかった。2,3
  • 腫瘍径2cm以下の患者の約15%は、再発スコア結果が26-100であり1、化学療法の上乗せ効果が得られる可能性があった。2

1. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd 2020.; 2. Albain et al Lancet Oncology 2010; 3. Kalinisky et al NEJM 2021;

再発スコア®結果0ー25 で、T1、グレード3、リンパ節転移陽性(1~3個)の患者のアウトカムは良好であった1


実臨床エビデンスであるSEERレジストリから、以下の点が示された1:

  • 腫瘍径は再発スコア結果を予測しなかった。2,3
  • 腫瘍径が2cm以下で、高グレードのリンパ節転移陽性の患者の一定の割合で、再発スコア結果は低く、5年乳癌特異的生存率のアウトカムは良好であった。1

1. Petkov et al. npj Breast Cancer 2016.; 2. Albain et al Lancet Oncology 2010; 3. Kalinsky et al NEJM 2021

RxPONDER試験において、腫瘍径と化学療法の上乗せ効果に相関は認められなかった1


RxPONDER試験から、以下の点が示された1

  • 再発スコア結果0-25の閉経後患者において、腫瘍径と化学療法の上乗せ効果の間に統計学的に有意な交互作用は認められなかった。
  • 全体で1,966例の閉経患者で腫瘍径がT1、再発スコア結果が0-25であり、これらの患者において化学療法の上乗せ効果は認められなかった。

1. Kalinsky et al, N Engl J Med 2021

実臨床において、臨床病理学的因子は再発スコア®結果を予測しなかった1


ドイツの日常診療におけるレトロスペクティブ解析から、以下の点が示された1

  • 腫瘍径は再発スコア結果を予測しなかった。1
  • 腫瘍径が2cm以上の患者の一定の割合で再発スコア結果が0-25であり、化学療法の上乗せ効果が得られない可能性がある。2,3

1. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd. 2020; 2. Albain et al Lancet Oncology 2010; 3. Kalinisky et al NEJM 2021 4. Petkov et al. npj Breast Cancer 2016.

オンコタイプDX®検査は、腫瘍径や腫瘍グレード、リンパ節転移状況にかかわらず、一貫して低リスクの患者を同定した1


実臨床エビデンスであるSEERレジストリから、以下の点が示された1

  • 腫瘍径は再発スコア結果を予測しなかった。2,3
  • 腫瘍径が2cm超で高グレードのリンパ節転移陽性患者の一定の割合で再発スコア結果が低く、化学療法の上乗せ効果が得られない可能性がある。3

1. Petkov et al. npj Breast Cancer 2016; 2. Albain et al Lancet Oncology 2010; 3. Kalinsky et al NEJM 2021

リンパ節転移陽性の患者の多くは、腫瘍径にかかわらず再発スコア®結果が0ー25であった1


実臨床エビデンスであるCLALITレジストリから、以下の点が示された1

  • 腫瘍径は再発スコア結果を予測しなかった。2,3
  • 腫瘍径が2cm超のリンパ節転移陽性患者の一定の割合で再発スコア結果が低く1、化学療法の上乗せ効果が得られない可能性がある。3

1. Adapted from: Stemmer et al NPJ Breast Cancer 2017, Supplementary Fig. S2.c; 2. Albain et al Lancet Oncology 2010; 3. Kalinsky et al NEJM 2021;

RxPONDER試験において、腫瘍径と化学療法の上乗せ効果に相関は認められなかった1


RxPONDER試験から、以下の点が示された1

  • 再発スコア結果0-25の閉経後患者において、化学療法の上乗せ効果と腫瘍径の間に統計学的に有意な交互作用は認められなかった。
  • 全体で1,360例の閉経後患者で腫瘍径がT2またはT3、再発スコア結果が0-25であり、これらの患者において化学療法の上乗せ効果は認められなかった。

1. Kalinsky et al, N Engl J Med 2021

オンコタイプDX®検査は、腫瘍径がT2またはT3のリンパ節転移陽性患者における治療方針の決定についての情報を提供する1


英国の意思決定への影響試験から、以下の点が示された1

  • 361例(62%)の患者で、腫瘍径が2cm以上であった。
  • 実臨床において、リンパ節転移陽性(1~3個)の患者にオンコタイプDX検査を行うことにより、化学療法の推奨が全体で60.4%低下した。
  • 最初に内分泌療法が推奨された30.1%の患者のうち、23例(13.1%)で、再発スコア結果をもとに化学内分泌療法へと推奨が変更された。
  • 最初に化学内分泌療法が推奨された69.9%の患者のうち、269例(66.1%)で、再発スコア結果をもとに内分泌療法単独へと推奨が変更された。
  • 日常診療において、全体で292例(50.2%)で再発スコア結果をもとに推奨する治療内容が変更された。


PONDx UK研究:
2017年10月~2018年12月に英国30施設で実施された、ホルモン受容体陽性/ HER2陰性/リンパ節転移陽性(1~3個) /早期乳癌患者582例を対象とした意思決定への影響に関する研究。

サブグループの特徴については、次のスライド参照


1. Battisti et al, St Gallen International conference 2019, P007



PONDx UK研究:
2017年10月~2018年12月に英国30施設で実施された、ホルモン受容体陽性/ HER2陰性/リンパ節転移陽性(1~3個) /早期乳癌患者582例を対象とした意思決定への影響に関する研究。

n

リンパ節転移
 1 405
 2 130
 3 47


腫瘍径
 1 cm未満 20
 1cm~2cm未満 201
 2cm~5cm未満  324
5 cm以上 37


腫瘍グレード
グレード1 77
グレード2 398
グレード3 107
閉経前 119
閉経周辺期 69
閉経後 388

1. Battisti et al, St Gallen International conference 2019, P007

実臨床において、臨床病理学的因子は再発スコア®結果を予測しなかった1


ドイツの日常診療におけるレトロスペクティブ解析から、以下の点が示された1

  • 腫瘍径は再発スコア結果を予測しなかった。1
  • 腫瘍径が2cm以上の患者の一定の割合で再発スコア結果が0-25であり、化学療法の上乗せ効果が得られない可能性がある。2,3

1. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd. 2020; 2. Albain et al Lancet Oncology 2010; 3. Kalinisky et al NEJM 2021 4. Petkov et al. npj Breast Cancer 2016.

オンコタイプDX®検査は、腫瘍径や腫瘍グレード、リンパ節転移状況にかかわらず、一貫して低リスクの患者を同定した1


実臨床エビデンスであるSEERレジストリから、以下の点が示された1

  • 腫瘍径は再発スコア結果を予測しなかった。2,3
  • 腫瘍径が2cm超で高グレードのリンパ節転移陽性患者の一定の割合で再発スコア結果が低く、化学療法の上乗せ効果が得られない可能性がある。3

1. Petkov et al. npj Breast Cancer 2016; 2. Albain et al Lancet Oncology 2010; 3. Kalinsky et al NEJM 2021

リンパ節転移陽性の患者の多くは、腫瘍径にかかわらず再発スコア®結果が0ー25であった1


実臨床エビデンスであるCLALITレジストリから、以下の点が示された1

  • 腫瘍径は再発スコア結果を予測しなかった。2,3
  • 腫瘍径が2cm超のリンパ節転移陽性患者の一定の割合で再発スコア結果が低く1、化学療法の上乗せ効果が得られない可能性がある。3

1. Adapted from: Stemmer et al NPJ Breast Cancer 2017, Supplementary Fig. S2.c; 2. Albain et al Lancet Oncology 2010; 3. Kalinsky et al NEJM 2021;

RxPONDER試験において、腫瘍径と化学療法の上乗せ効果に相関は認められなかった1


RxPONDER試験から、以下の点が示された1

  • 再発スコア結果0-25の閉経後患者において、化学療法の上乗せ効果と腫瘍径の間に統計学的に有意な交互作用は認められなかった。
  • 全体で1,360例の閉経後患者で腫瘍径がT2またはT3、再発スコア結果が0-25であり、これらの患者において化学療法の上乗せ効果は認められなかった。

1. Kalinsky et al, N Engl J Med 2021

オンコタイプDX®検査は、腫瘍径がT2またはT3のリンパ節転移陽性患者における治療方針の決定についての情報を提供する1


英国の意思決定への影響試験から、以下の点が示された1

  • 361例(62%)の患者で、腫瘍径が2cm以上であった。
  • 実臨床において、リンパ節転移陽性(1~3個)の患者にオンコタイプDX検査を行うことにより、化学療法の推奨が全体で60.4%低下した。
  • 最初に内分泌療法が推奨された30.1%の患者のうち、23例(13.1%)で、再発スコア結果をもとに化学内分泌療法へと推奨が変更された。
  • 最初に化学内分泌療法が推奨された69.9%の患者のうち、269例(66.1%)で、再発スコア結果をもとに内分泌療法単独へと推奨が変更された。
  • 日常診療において、全体で292例(50.2%)で再発スコア結果をもとに推奨する治療内容が変更された。


PONDx UK研究:
2017年10月~2018年12月に英国30施設で実施された、ホルモン受容体陽性/ HER2陰性/リンパ節転移陽性(1~3個) /早期乳癌患者582例を対象とした意思決定への影響に関する研究。

サブグループの特徴については、次のスライド参照


1. Battisti et al, St Gallen International conference 2019, P007



PONDx UK研究:
2017年10月~2018年12月に英国30施設で実施された、ホルモン受容体陽性/ HER2陰性/リンパ節転移陽性(1~3個) /早期乳癌患者582例を対象とした意思決定への影響に関する研究。

n

リンパ節転移
 1 node 405
 2 nodes 130
3 nodes 47


腫瘍径
 <1 cm未満 20
 1 to <2 cm未満 201
 2 to <5 cm未満  324
≥5 cm以上 37


腫瘍グレード
グレード1 77
グレード2 398
グレード3 107
閉経前 119
閉経周辺期 69
閉経後 388

1. Battisti et al, St Gallen International conference 2019, P007

リンパ節転移状況は腫瘍の生物学的性質を予測しなかった1


Exact Sciences Corporation(旧:Genomic Health, Inc.)における臨床ラボラトリの610,350検体に関するデータ分析から、以下の点が示された1

  • 微小転移(N1mi)は再発スコア結果を予測しなかった。
  • リンパ節転移陰性、微小転移(N1mi)およびリンパ節転移陽性の乳癌患者における再発スコア結果の分布は類似していた。

1. Bello et al. Ann Surg Oncol. 2018.

リンパ節転移陽性の患者の多くは、リンパ節転移状況にかかわらず再発スコア®結果が0ー25であった1


実臨床エビデンスであるCLALITレジストリから、以下の点が示された1:

  • 微小転移(N1mi)の有無は再発スコア結果を予測しなかった。2,3
  • 微小転移(N1mi)の患者の一定の割合で再発スコア結果が0-18であり1、化学療法の上乗せ効果が得られない可能性がある。2,3

1. Adapted from: Stemmer et al NPJ Breast Cancer 2017, Supplementary Fig. S2.c; 2. Albain et al Lancet Oncology 2010; 3. Kalinsky et al NEJM 2021;

閉経後患者では、リンパ節転移数にかかわらず化学療法の上乗せ効果は認められなかった1



RxPONDER試験から、以下の点が示された1:

  • 再発スコア結果0-25の閉経後患者では、微小転移(N1mi)を含むリンパ節転移数と化学療法の上乗せ効果に相関は認められなかった。
  • リンパ節転移数にかかわらず、化学療法の上乗せ効果は認められなかった。

1. Kalinsky et al NEJM 2021.

NCCN ®*乳癌ガイドラインでは、オンコタイプDX®検査は ホルモン受容体陽性、HER2陰性、微小転移(N1mi)の 閉経後乳癌患者において、化学療法の上乗せ効果を予測するための「preferred」検査に分類されている**1


National Comprehensive Cancer Network®(NCCN)*では、RxPONDER試験の結果に基づき、乳癌ガイドラインを以下のように更新した1:

  • オンコタイプDX検査は、 NCCNに組み入れられた、術後化学療法の上乗せ効果を予測する検査である。
  • オンコタイプDX検査は、ホルモン受容体陽性、HER2陰性、病理学的に評価された微小転移(pN1mi)およびリンパ節転移陽性(1~3個)の閉経後乳癌患者において、「preferred」に分類されている検査である。

* National Comprehensive Cancer Network® (NCCN®) は、NCCNの登録商標である。

** Adapted with permission from the NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines®) for Breast Cancer V.4.2023. © 2023 National Comprehensive Cancer Network, Inc. All rights reserved. The NCCN Guidelines® and illustrations herein may not be reproduced in any form for any purpose without the express permission of NCCN. To view the most recent and complete version of the NCCN Guidelines, go online to NCCN.org. The NCCN Guidelines are a work in progress that may be refined as often as new significant data becomes available. NCCN does not endorse any product or therapy. NCCN makes no warranties of any kind whatsoever regarding their content, use or application and disclaims any responsibility for their application or use in any way.

1. NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines®) for Breast Cancer V.4.2023., 1. NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines®) for Breast Cancer V.4.2023., https://www.nccn.org/store/login/login.aspx?ReturnURL=https://www.nccn.org/professionals/physician_gls/pdf/breast.pdf

Ki-67の状態は術後化学療法の上乗せ効果を予測しなかった1



IBCSGが実施した2つの独立した試験から、以下の点が示された1:

  • 相対的な治療効果は、Ki-67には依存しなかった。

1. Viale et al. J Natl Cancer Inst 2008

前向きデータにおいて、Ki-67のすべての範囲にわたって 再発スコア®結果が分布していることが示された1


WSGが実施したドイツの前向きPlanB試験では、Ki-67の発現が中央判定された。1

その結果から、以下の点が示された

  • 中央判定されたKi-67と、再発スコア結果との相関は弱い~中程度であった。1
  • Ki-67が10%未満の患者の約10例に1例は、再発スコア結果が26-100であり1、術後化学療法の上乗せ効果が得られる可能性があった。2,3

1. Adapted from Gluz et al. J Clin Oncol. 2016; 2. Paik et al. J Clin Oncol. 2006; 3. Geyer et al. npj Breast Cancer 2018

実臨床におけるKi-67と再発スコア®結果の比較1


ドイツの日常診療におけるレトロスペクティブ解析から、以下の点が示された1:

  • Ki-67(カットオフ値20%)と再発スコア結果(カットオフ値25)の不一致率は、全体で45%と高いことが示された
  • Ki-67が10%以下の患者の一定の割合で、再発スコア結果が26-100であり1、術後化学療法の上乗せ効果が得られる可能性があった2,3

1. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd 2020; 2. Paik et al. J Clin Oncol. 2006; 3. Geyer et al. npj Breast Cancer 2018

Ki-67の状態は術後化学療法の上乗せ効果を予測しなかった1



IBCSGが実施した2つの独立した試験から、以下の点が示された1:

  • 相対的な治療効果は、Ki-67には依存しなかった。

1. Viale et al. J Natl Cancer Inst 2008

前向きデータにおいて、Ki-67のすべての範囲にわたって 再発スコア®結果が分布していることが示された1


WSGが実施したドイツの前向きPlanB試験では、Ki-67の発現が中央判定された。1:

その結果から、以下の点が示された1

  • 中央判定されたKi-67と、再発スコア結果との相関は弱い~中程度であった。1
  • Ki-67が10-19%の患者の10%超は、再発スコア結果が26-100であり1、術後化学療法の上乗せ効果が得られる可能性があった。2,3

1. Adapted from Gluz et al. J Clin Oncol. 2016; 2. Paik et al. J Clin Oncol. 2006; 3. Geyer et al. npj Breast Cancer 2018

実臨床におけるKi-67と再発スコア®結果の比較1


ドイツの日常診療におけるレトロスペクティブ解析から、以下の点が示された1:

  • Ki-67(カットオフ値20%)と再発スコア結果(カットオフ値25)の不一致率は、全体で45%と高いことが示された。
  • Ki-67が10-20%の患者の一定の割合で、再発スコア結果が26-100であり1、術後化学療法の上乗せ効果が得られる可能性があった。2,3

1. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd 2020; 2. Paik et al. J Clin Oncol. 2006; 3. Geyer et al. npj Breast Cancer 2018

Ki-67の状態は術後化学療法の上乗せ効果を予測しなかった1



IBCSGが実施した2つの独立した試験から、以下の点が示された1:

  • 相対的な治療効果は、Ki-67には依存しなかった。

1. Viale et al. J Natl Cancer Inst 2008

前向きデータにおいて、Ki-67のすべての範囲にわたって 再発スコア®結果が分布していることが示された1


WSGが実施したドイツの前向きPlanB試験では、Ki-67の発現が中央判定された。1:

その結果から、以下の点が示された1

  • 中央判定されたKi-67と、再発スコア結果との相関は弱い~中程度であった。1
  • Ki-67が20-39%であるというだけでは、術後化学療法の上乗せ効果が得られるかが明確にならない。

1. Adapted from Gluz et al. J Clin Oncol. 2016

再発スコア®結果とKi-67の関係1


実臨床エビデンスであるCLALITレジストリから、以下の点が示唆された1

  • Ki-67と再発スコア結果の相関は弱い~中程度であった。
  • Ki-67が20-40%の患者の一定の割合で、再発スコア結果が0-25であった。

実臨床において、Ki-67は再発スコア®結果を予測しなかった1


ドイツの日常診療におけるレトロスペクティブ解析から、以下の点が示された1:

  • Ki-67と再発スコア結果との相関は、弱い~中程度であった。
  • Ki-67が20%以上の患者の大部分で再発スコア結果が0-25であり1、術後化学療法の上乗せ効果が得られない可能性があった。2

1. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd 2020.; 2. Sparano et al. N Engl J Med. 2018

Ki-67の状態は術後化学療法の上乗せ効果を予測しなかった1



IBCSGが実施した2つの独立した試験から、以下の点が示された1:

  • 相対的な治療効果は、Ki-67には依存しなかった。

1. Viale et al. J Natl Cancer Inst 2008

前向きデータにおいて、再発スコア®結果がKi-67のすべての範囲にわたって 分布していることが示された1


WSGが実施したドイツの前向きPlanB試験では、Ki-67の発現が中央判定された1:

その結果から、以下の点が示された

  • 中央判定されたKi-67と、再発スコア結果との相関は弱い~中程度であった。1
  • Ki-67が39%超の患者の約10例に1例は、再発スコア結果が0-25であり1、術後化学療法の上乗せ効果が得られない可能性があった。2

1. Adapted from Gluz et al. J Clin Oncol. 2016; 2. Sparano et al. N Engl J Med. 2018

実臨床におけるKi-67と再発スコア®結果の比較1


ドイツの日常診療におけるレトロスペクティブ解析から、以下の点が示された1:

  • Ki-67(カットオフ値20%)と再発スコア結果(カットオフ値25)の不一致率は、全体で45%と高かった。
  • Ki-67が40%超の患者の一定の割合で再発スコア結果が0-25であり1、術後化学療法の上乗せ効果が得られない可能性があった。2

1. Walter et al. Geburtshilfe Frauenheilkd 2020; 2. Sparano et al. N Engl J Med. 2018

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